画の中で響く食堂の温もり
はらぺこめがねの新作絵本『しょくどう』が、2026年4月22日(水)に正式に発売される。この作品は、都内近郊の食堂を巡り、約10軒以上の取材をもとに描かれた心温まるストーリーだ。読者は、懐かしさを感じる食堂の風景とともに、数々のおいしそうなメニューに、たまらずよだれが出てしまうことだろう。
食堂の賑やかな日常
『しょくどう』は、昔ながらの町の食堂を舞台に、賑やかな場面から物語が始まる。仕事仲間の三人組や家族連れ、カウンターでお酒を楽しむ人々が集まり賑やかな雰囲気を醸し出している。そんな中で、江戸っ子口調のお客さんが登場するが、彼にはどこか不思議な様子が感じられる…。この物語の魅力の一つは、最後の展開にああ!と驚かされること。再読したくなる仕掛けが盛り込まれているのだ。
特に、そそられるメニューの数々。ハムエッグ、しょうがやき、ひややっこ、アジフライなど、食欲をそそる品々が次々と登場する。読んでいるだけで、お腹がキュルキュルなりそうだ。まさに、二度おいしい絵本と言えるだろう。
食堂巡りの背景
本書を作成するにあたって、著者であるはらぺこめがねは、都内の食堂を実際に巡り、その独特の雰囲気や彩り豊かなメニューを体感しながら描写している。表紙に描かれた青い看板の店構えは、東京・浅草に実在する水口食堂がモデルとなっている。浅草六区という観光地の真ん中に位置するこの店は、昔ながらの食品サンプルが店頭に並ぶ懐かしい光景を提供している。
さらに、作品内に登場する全てのメニューや内装は、この食堂からインスパイアを受けて描かれたものだ。詳細が気になる方は、偕成社のウェブマガジンに掲載されている「編集部だより」も要チェックである。
ライブペイントによる制作過程
著者の一人である原田しんやさんは、2025年9月に『しょくどう』に関連する原画制作のライブペイントイベントを行った。Instagramアカウントで5回にわたって生配信されるこのイベントでは、1回あたり3時間の集中作業で1枚の原画が完成するというスリリングな試みが展開された。参加者は、アクリル絵具を使用し、背景と人物は関かおりさん、食べ物は原田しんやさんがそれぞれ担当するという分担で描かれた。
展覧会のお知らせ
さらに、本作の原画19点が「絵本とたのしむ! 春のわちゃわちゃ美術館」に展示される。場所は長野県東御市梅野記念絵画館で、2026年4月25日(土)から6月28日(日)までの期間中、公開制作も行われる予定だ。是非、足を運んでその作品を生で楽しんでほしい。
著者について
はらぺこめがねは、夫婦イラストユニットである原田しんやさんと関かおりさんが2005年に京都精華大学を卒業し、グラフィックデザイナーを経て2011年に結成した。彼らのテーマは「食べ物と人」。これまでにも多くの受賞歴を持ち、絵本や挿絵、ワークショップなどで幅広く活動を続けている。
最後に、イラストと共に食文化を感じられる『しょくどう』の発売を注目しよう!