満を持して登場!バロック音楽シリーズの完結
神奈川県民ホールにて開催されてきた大人気のコンサート「C×Baroque(シー・バイ・バロック)」が、ついに最終回を迎えます。音楽監督であり、チェンバロ奏者の大塚直哉さんを中心に、豪華なゲスト陣が勢揃い。これまで150年のバロック音楽の歴史を振り返りつつ、最終回では「コンチェルト」と「ソナタ」がテーマとなり、横浜みなとみらいホールに舞台を移して華やかに締めくくられる予定です。
バロック音楽の豊かな世界
バロック音楽は、均整の取れた形式から脱却し、感情豊かでドラマティックな表現を追求した時代。直訳すると「ゆがんだ真珠」というその名の通り、バロック時代の音楽作品は多様で力強く、聴く者を魅了してやみません。
「コンチェルト」の魅力
バロック後期に確立された「コンチェルト」は、主に独奏楽器群と弦楽合奏が競演するスタイルが特徴的です。大塚さんのコンサートでは、やはりこの時代の代表的な作品、ヴィヴァルディの『四季』や、バッハによる『ブランデンブルク協奏曲第5番』が演目として予定されています。この二つの楽曲は、後の標題音楽やピアノ協奏曲の基盤ともいえる革新性を持っています。
それぞれに個性が光る「ソナタ」
一方で「ソナタ」は、多楽章の器楽曲としてバロック時代に確立した形式です。イタリアのG.P.チーマやカルダーラ、テレマン、コレッリなど、バロックの巨匠たちが作り上げた様々なソナタが紹介され、聴衆を楽しませる予定です。特にバッハの『ヴァイオリンとチェンバロのソナタ第4番』は、後のピアノ・ソナタの原型とも考えられており、必聴です。
豪華なゲストたちと共に
この特別なコンサートには、大塚直哉さんに加え、桐山建志さんや大西律子さん(バロックヴァイオリン)、廣海史帆さん(バロックヴァイオリン、ヴィオラ)、西沢央子さん(バロックチェロ)、栗田涼子さん(ヴィオローネ)、戸髙美穂さん(フラウト・トラヴェルソ)などの匠な奏者が参加します。彼らのアンサンブルによって、バロック音楽の新たな一面が表現されることでしょう。
公演詳細
最終公演は、2026年3月20日(金・祝)の15時から、横浜みなとみらいホール小ホールで行われます。開場は14時30分からです。また、チケットは指定席、一般価格で4,000円、U24(24歳以下)で2,000円とお手頃な価格設定が魅力です。チケット購入は各種窓口またはオンラインでも可能。
終わりに
果たしてこのシリーズがどのように完結するのか、大いに期待が高まります。バロック音楽の新たな進化を目の当たりにする絶好の機会ですので、多くの方々に足を運んでもらいたいですね。音楽によって描かれる歴史と未来の交差を、ぜひその耳で感じてみてください。