医療的ケア児の映画体験
2025-03-05 10:57:04

医療的ケア児のための劇場体験を提供する『映画ドラえもん』上映会の取り組み

映画館での特別な体験を 医療的ケア児支援の取り組み



2024年の春、全国22か所で開催予定の『映画ドラえもん のび太の絵世界物語』上映会が注目を集めています。これは、医療的ケア児や障がいを持つ子どもたちとその家族が、安心して映画を楽しむことができる特別なイベントです。今回は、全国的な取り組みやその背景について詳しくご紹介します。

医療的ケア児とは



医療的ケア児とは、日常生活のなかで医療的な支援が不可欠な子どもたちのことです。厚生労働省によると、日本にはおよそ2万人の医療的ケア児がいると言われています。彼らは、人工呼吸器を使った呼吸管理や喀痰吸引など、多様な医療行為を生活の一部として受け入れています。しかし、こうした特別なニーズを持つ子どもたちが、社会生活を楽しむ場は少なく、特に映画館の利用は大きなハードルとなっています。

NPO法人AYAの取り組み



医療的ケア児の支援を行うNPO法人AYAは、スポーツや芸術、文化を通じて子どもたちが抱える挑戦の場を提供しています。2023年度には、バスケットボール観戦や海水浴など、延べ1,368名の参加者がいるイベントを実施。中でも映画上映会が特に注目されています。

映画上映会の誕生経緯



医療的ケア児の家族から寄せられた「映画館で映画を観たい」という声が、上映会を実現させるきっかけとなりました。しかし、席にじっと座れない場合や急な声出し、医療機器からの音が気になるなど、周囲に迷惑をかけることを懸念する家族の姿が数多く見られました。このため、映画館と協力し、シアター全体を貸し切る形で、安心して映画を鑑賞できる環境を整えています。医療従事者が見守ることで、保護者の不安を軽減しました。

イベントの実績と訪問者の声



2023年4月に行われたTOHOシネマズ 川崎での初回上映会以降、全11回の上映会が全国各地で実施され、2,056名の動員実績を誇っています。参加者の中には「周囲の目を気にせず楽しめた」「医師がいるから安心」といった声が寄せられています。このような体験を通じて、医療的ケア児及びその家族にとっての特別なひとときを提供することが目的です。

2025年の新たな上映会への期待



さらなる行動を起こす『映画ドラえもん』の上映会は、2025年に向けて準備が進行中です。千葉県から始まり、佐賀県、岡山県など、全国各地で行われる予定です。各地での上映会は、映画と共に家族の絆を深める貴重な機会であり、医療的ケア児の皆さんも映画を楽しむことができる環境が提供されます。

参加方法と詳細情報



参加者は、医療的ケアが必要なお子様や障がいを持つお子様とその家族が対象ですが、本イベントの趣旨に賛同する方であれば誰でも参加可能です。映画館では車いす席も用意されており、分かりやすい情報提供にも注力しています。

詳細やお申し込みは、NPO法人AYAの公式Webサイトをご覧ください。ボランティアスタッフも随時募集中で、多くの協力者がこのイベントを支えるために集っています。これからの上映会が、医療的ケア児たちにとってかけがえのない体験となることを願っています。

結論



医療的ケア児や障がいを持つ子どもたちに向けた『映画ドラえもん』の上映会は、ただの映画鑑賞に留まらず、彼らが社会の中で自由に楽しむことができる特別な時間です。映画の力を借りて、あらゆる子どもたちに勇気と希望を届けるために、AYAの取り組みが今後も続いていくことを期待しています。


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