SFで描く未来
2025-11-21 15:48:50

新たなSFの世界へ!『Neu World』第7弾・8弾同時公開、未来を描く物語の魅力

新たなSFの世界へ!


内閣府ムーンショット型研究開発事業の一環として展開されている『Neu World』が、ついに第7弾と第8弾のSF作品を同時に公開しました。このプロジェクトは、未来を描く物語を通じて、サイエンスコミュニケーションを新たな形で実践することを目指しています。

目指す未来像とは?


『Neu World』は、SF作家と研究者が協力し合いながら、2050年を舞台にした物語を通じて、将来的な社会のビジョンを模索するプロジェクトです。今回公開された作品は、中野伶理氏と伊島糸雨氏によるそれぞれ異なるスタイルで描かれた2つのSF小説。「絶新宿のグラフィティ」と「明晰世界(ルミネセンス・イヴ)」です。

第7弾:絶新宿のグラフィティ


中野伶理氏が手がけた「絶新宿のグラフィティ」は、2050年の新宿区歌舞伎町が舞台。他の作品よりもリアルな現実感を求める彼女のスタイルによって、設定されたこの物語では、日々の鬱憤を発散する高校生霧江サクヤが、突然襲った大地震を経て新たなVRの世界へと導かれます。廃ビルの中で開催されるグラフィティバトルは、ただの遊びではなく、彼にとっての生きる意味を問う冒険へと変わっていきます。

第8弾:明晰世界(ルミネセンス・イヴ)


一方、伊島糸雨氏の「明晰世界(ルミネセンス・イヴ)」では、「自明都市」という近未来の実験都市が舞台です。住民の思考を解析し、そのデータをもとに最適な選択を提示するこの都市で暮らす早峰杜鵑は、自分の存在意義に悩む若者。この作品は、情報に依存しすぎた社会が抱える問題を探求しつつ、個々の自己を見つけ出そうとする姿を描き出しています。特にオフラインVRワールドでの出会いが、彼女の人生を大きく変えるポイントとなります。

研究とのコラボレーション


両作品は、IoB(Internet of Brains)の技術をテーマにしており、作品をサポートしているのは阿久津完氏が率いる研究グループです。阿久津氏は脳波や筋肉信号を利用したマルチモーダルプラットフォームの開発に取り組んでいます。彼の研究から得られた知見が、二人の作家による異なる未来観の構築に大きく寄与しています。

このプロジェクトによって生まれた物語からは、テクノロジーと人間の関係がどのように進化し、利用されるのかが示唆されています。もし自分の身体の様々な信号がテクノロジーと融合したとき、私たちはどのような未来を望むのでしょうか。

公式サイトでの公開と感想の募集


『Neu World』の新作は、公式WEBサイトで無料で公開されています。また、コメントや感想はSNSを通じて#NeuWorldのハッシュタグで広く募集しています。感想は今後の研究活動に反映され、未来へとつながっていくことでしょう。

『Neu World』が提示する未来の物語は、ただのフィクションではなく、現実に存在する研究の延長線上にある新しい可能性を感じさせてくれます。これからの世代が描くSFの世界に、ぜひ共に足を踏み入れてみてはいかがでしょうか?


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