三浦光雄特集
2025-03-14 16:37:12

国立映画アーカイブで魅惑の映画技術を体験 三浦光雄特集開催

魅惑の映画技術 🖥️



国立映画アーカイブで、撮影監督の三浦光雄を特集した上映企画が、2025年4月8日から5月11日まで開催されます。三浦光雄(1902-1956)は、日本映画界において光と影の美を追求し、数々の名作を生み出した偉大なキャメラマンです。特に彼が活用したライティング技術や独自の撮影手法は、戦前から戦後にかけての日本映画に計り知れない影響を与えてきました。

この特集では、33作品が上映され、無声映画『愛よ人類と共にあれ』(1931年)から彼の遺作『猫と庄造と二人のをんな』(1956年)までの多彩な作品を楽しむことができます。当館での撮影監督に特化した特集は、1984年の「撮影監督 宮川一夫」以来、約40年ぶりのことです。

三浦光雄の撮影スタイル


三浦は1925年に『空は晴れたり』で撮影デビュー。特に五所平之助監督とのコンビで知られ、多くの作品においてその技術を駆使しました。1928年にはハリウッドに遊学し、リアルな表現技術を取得。その後、不二映画、新興キネマ、日活、入江ぷろだくしょん、P.C.L.を経て東宝へ転籍し、山本嘉次郎や成瀬巳喜男といった名監督とも協力しました。彼のキャリアは、実に100作品以上に及びます。

上映作品の魅力


上映される作品群には、戦後日本における撮影技術の頂点を示した『わかれ雲』(1951)、『朝の波紋』(1952)、『煙突の見える場所』(1953)など、三浦の撮影技術が遺憾なく発揮された名作が揃っています。特に、可燃性オリジナルネガから作製したダイレクトプリントによる上映は、階調豊かな白と黒、鮮明な画質をお楽しみいただけます。

講演会で深まる理解


また、上映に合わせて講演会も企画されています。4月12日には映画研究者の鷲谷花氏による「三浦光雄の撮影技術」についての講演、4月19日には宮尾大輔氏が「影の美学ー日本映画と照明」について解説を行います。いずれの講演も、三浦の作品世界をより深く理解するための貴重な機会です。

開催情報


国立映画アーカイブでの「撮影監督 三浦光雄」は、2025年4月8日から5月11日まで開催されます。月曜日は休館ですので、ご注意ください。また、詳細なチケット情報はアーカイブの公式サイトでご確認いただけます。ぜひ、三浦光雄が創り出した映画の美を味わいに、皆さんも足を運んでみてはいかがでしょうか。


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