拳の声が聞こえるか
2026-02-02 11:52:07

青春とボクシング、孤独な青年が拳を通して生きる意味を探る物語

殴り合うことで見つける自分の声



岩井圭也氏が手掛ける青春ボクシング小説『拳の声が聞こえるか』が、2026年3月18日に待望の発売を迎えます。著者は、これまでに多様なジャンルで人間ドラマを描いてきた俊才。その最新作では、リング上での拳を通じて孤独を乗り越えていく青年の姿が描かれています。

主人公は、五十嵐遼馬という名の青年です。彼は、昔から人とのコミュニケーションが得意ではなく、言葉が喉に詰まってしまうことが多い人物。地元を離れ、東京で寂しい日々を送っていた彼は、ある日、須郷ボクシングジムの熱気に惹かれ、入会を決意します。最初は、孤独を埋めるようにジムへ通う遼馬ですが、トレーナーの言葉に触れ、次第にボクシングがただのスポーツではなく、自身の感情を表現する方法だと気づきます。

「ボクシングは対話だ」という言葉に目覚めた遼馬は、リングの上で自らの思いを拳で伝えようとする決意を固めます。そしてやがて彼の前に立ちはだかるのが、サクチャイ・プラガヤットというタイ人ボクサー。彼は「悪霊」とも言える過去を背負っており、国境を超えて互いの存在を懸けた戦いが繰り広げられます。言葉が通じずとも、彼らが交わす拳こそが真の対話であることが、本作の中心テーマでもあります。

この小説では、言葉に頼らずとも存在を証明し、理解しようとする人間同士の葛藤や希望が描かれています。ボクシングの激しい戦いの中に、青春のエネルギーと感情が交錯する様子が巧みに描写されており、読者の心に響くことでしょう。

著者の岩井氏は、「言葉によるコミュニケーションが主流の時代に、言葉ではない対話の形を描きたいと思いました」と述べています。永遠に理解し合えない運命の中で、それでも人は相手を理解しようと努力する姿を描くことに重点を置いているのです。

岩井圭也氏は1987年、大阪府に生まれました。北海道大学大学院農学院を修了し、2018年には『永遠についての証明』でデビュー。以後、さまざまな作品を手掛け、genreを越境しつつ、常に人間の深い部分に迫る物語を生み出しています。彼の作品は批評家から高い評価を受けており、多くの文学賞にもノミネートされています。

今作『拳の声が聞こえるか』もまた、読者の心に深い感銘を与える作品であることは間違いありません。拳を通して繋がる人々の姿を見守りつつ、言葉にできない思いを感じ取っていただきたい作品です。発売を心待ちにしている方には、特におすすめの一冊です。


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