地主麻衣子、映画館で特集上映実施
国内外から注目を集めるアーティスト、地主麻衣子がついに映画館での特集上映を迎える。作品は「頭のなかの 柔らかな時間と 空間について」と題し、9月19日(金)から下北沢の「K2」にて上映される。今回の上映は、株式会社MotionGalleryが企画した「K2 ART WEEK」の一環として行われ、アートイベント「ムーンアートナイト下北沢2025」と連動した実験的なプロジェクトである。
地主麻衣子は、2010年からこれまでに20本以上の映像作品を発表しており、美術館やギャラリーを中心に展開してきました。特集上映では、国内外で評価されている彼女の作品が一挙に鑑賞できる貴重な機会が提供される。全5作品は、特に最近のコロナ禍を経た視点で制作されたものが選ばれており、観客は「新しいかたちの文学的体験」を堪能できるだろう。
地主麻衣子のアプローチへの洞察
地主は作品を通じて、人間の生きざまや根源的なテーマ—愛、欲望、死など—について探求している。その関心は、他者や自分自身との対話を通じて、活動の輪郭を明らかにすることに向けられています。彼女は今回の特集上映について次のように述べています。「映画館で他の人と一緒にゆっくりと作品を見てもらえるこの機会が、私にとっても自己紹介的なものになればと思います。」
特に、彼女が着目しているのは映像と私たちの身体との関係性です。日常生活でのスマートフォンやモニターとの接触が、視覚体験にどのように影響を与えているのかという点について深く考察しています。「私たちの身体が映像を見る形が変わってきているのではないか」と問いかける彼女は、視覚がもはや単なる感覚ではなく、私たちの「拡張された身体器官」の一部になっていることを強調します。
上映される作品について
上映される5作品は以下の通りです。すべて日本語・英語の字幕付きで放映されます。
1.
遠いデュエット(2016年/40分)
地主が敬愛するチリの作家ロベルト・ボラーニョからインスパイアを受けた作品。
2.
ブレイン・シンフォニー(2020年/8分)
記憶や記録についての哲学的な視点を探求する映像詩。
3.
リップラップ/エアーハグ/エネルギーの交換(2020年/2分)
身体的接触を求めない親密さの可能性について。
4.
フォトン(2023年/8分)
病とともに生きる友人を内側から見つめたポートレート。
5.
空耳(2023年/30分)
祖父の法事の後に起こった不思議な出来事を描いた作品。
この特集上映は、アートと映像が交差する新しい感覚の体験を提供することが期待されており、アートファンのみならず、一般の観客にも強く推薦される。下北沢で開催されるこのイベントは、彼女の最新の創作スタイルを感じ取る絶好の機会であり、ぜひ足を運んでみてほしい。映画館ならではの落ち着いた環境で、非日常的な映像体験をお楽しみください。