飛鳥部勝則の傑作『ラミア虐殺』、ついに文庫化!
2025年4月10日、光文社文庫から飛鳥部勝則著の長篇小説『ラミア虐殺』が待望の文庫化を果たす。この作品は2003年に光文社からカッパ・ノベルスとして初めて発表され、21年越しの再登場となる。
文庫版の記念イベントと特典企画
書泉・芳林堂書店では、文庫化を記念して「書泉ラミア復活祭」を開催。ここでは、著者飛鳥部勝則により特別に寄稿された短篇「お菊さん」を収録した無償特典小冊子が付いてくる。さらに、鈴木康士による装画が施されたB6版アクリルプレートも有料特典として販売され、まさにファン待望の内容だ。
この文庫化の背景には、飛鳥部勝則の新しい代表作と言われる『堕天使拷問刑』の成功がある。無事即重版も決定したその作品と共に、出版業界で注目を集め続けている飛鳥部作品。文庫版『ラミア虐殺』もこの流れに乗り、読者に新たな衝撃を与えるだろう。
『ラミア虐殺』とは
恩恵を受けた「背徳の本格」として知られるこの作品には、緻密に編まれたストーリーが詰まっている。物語は、吹雪に閉ざされた山荘において若い男の死体が発見されるところから始まる。続く事件は、登場人物たちの心の闇を引き出し、互いを疑う緊張感を生み出していく。次々と襲ってくる不幸に、彼らは徐々に追い詰められていく。生き残った者たちが、限界に達した時、真実の地獄絵図が広がるという、予測不可能な展開が待ち受けている。
21年間の時を経て、飛鳥部勝則が描くこの本格推理小説は再び世に問われる。文体は抑えられながらも、その内容は記憶に残る派手なもの。