シニア女性のファッション意識を探る調査2026年版
2026年1月、ハルメク 生きかた上手研究所は全国の40~89歳の女性1,000名を対象に「ファッション・美容に関する意識・実態調査」を実施しました。この調査によって、シニア世代におけるファッションの価値観や消費動向が浮き彫りになりました。
調査概要
調査はWEBアンケートを通じて実施され、ファッション・美容にかける月あたりの平均購入金額は9,343円という結果が出ています。これは、過去の調査(2024年、2022年)と比較しても大きな変化が見られず、横ばいの状態が続いていることを示しています。物価高や猛暑といった外部要因についても、メイクへの影響は大きくないとの回答が目立ちました。特に「特に変化はない」と答えた割合は、物価高で56.6%、猛暑で62.2%と高い数字を示しています。
おしゃれの価値観の変化
ポイントとして注目すべきは、おしゃれに対する価値観が少しずつ変化しているということです。おしゃれをする際に大切にしていることとして、「場に合っているか」という意識が重視されるようになってきています。過去の調査で1位だった「きちんとして見えること」は17.5ポイントの減少を見せ、一方で「場に合っていること」は12.5ポイントの上昇を果たしています。
おしゃれを自分のために行う意識が高まっており、「気分を上げる」「楽しい」「気持ちの切り替え」「自己満足」といった声が多く上がりました。つまり、おしゃれが他者の目ではなく、自分の気持ちを豊かにする手段としての役割を果たしているのです。
おしゃれ着の定義
そして、おしゃれ着の定義も変わってきています。「自分が気に入っている服」「自分の生き方を表現するもの」「着心地の良さ」といった自分軸の評価が際立っています。特に「お気に入りの服を大切にしたい」との意見も多く、普段あまり着ない服を選ぶことで、特別な日に華を添えるスタイルが好まれています。
専門家の見解
ハルメク 生きかた上手研究所の所長、梅津順江氏は、「シニアのおしゃれは他人のための身だしなみから、自分の気分を整えるスイッチへと役割を変えつつある」と言います。おしゃれをすることで、「気持ちを切り替え」たり、「楽しさを感じたり」することが重要視されているのです。これにより、シニア世代におけるファッションがますます多様化してきたことが伺えます。
まとめ
今後は、シニア女性のためのファッション提案において、商品の魅力を語るだけでは不十分です。「どこへ」「どんな気分で」着ていくのかを考慮した場面提案が求められるのではないでしょうか。こうした調査結果は、シニア市場の判断基準においても重要な指針となるはずです。変化の中で、自分自身を大切にする価値を見いだしているシニア女性たちの姿が印象的です。