化学品の新ルール導入!国際基準に基づく危険性の情報伝達
一般財団法人日本規格協会(JSA)は、2025年12月25日より新たな化学品に関する日本産業規格(JIS)を発行します。この新しい規格は、国際的な基準である「GHS(化学品の分類及び表示に関する世界調和システム)」に基づいており、化学品の危険有害性の分かりやすい伝達を目的としています。
改正の背景と目的
化学品は私たちの生活を豊かにする一方で、誤った取り扱いは人や環境に深刻な影響を及ぼすことがあります。そのため、国際的な基準をもとにその危険性を正確に分類し、情報を伝える必要性が高まってきました。この改正により、日本国内でも統一的な基準に基づく適切な表示と情報伝達が実現されることが期待されています。
主な改正ポイント
JIS Z 7252
1. 分類基準の変更
特に「爆発物」や「可燃性ガス」に関する分類基準が見直されました。具体的には、エアコン用の冷媒などに使われる低可燃性ガスに新たな区分(1B)を設けることで、より正確な分類が可能となります。
2. 動物実験の削減
刺激性の調査において、動物を使わず培養細胞等の代替法を積極的に利用することが認められ、動物実験を減らす取り組みが強化されました。
3. 情報伝達の改善
以前は、不足するデータに基づいて「安全」とされる場合、実際には危険である可能性があったため、誤解を招く表現を改訂し、情報の透明性が向上しました。
JIS Z 7253
1. 国内法との整合性
新たなSDS(安全データシート)の作成に際し、労働安全衛生法等との整合性が図られるよう改訂されました。これにより、輸送時のトラブルへの対応がよりスムーズになることが期待されています。
2. 最新の文言への更新
化学品の危険性を伝えるための注意文句が、国際基準に則り、より明確かつ的確に更新されました。これにより、扱う人々がより具体的にリスクを理解しやすくなります。
3. デジタル化への対応
現代の進化に合わせて、電子媒体を用いた安全情報の確認も許可され、紙媒体だけでなく多様な方法での情報伝達が可能になりました。
化学品業界の対応
化学品を扱う事業者は、関連規格の改正に対し準備期間が五年間設けられています。この期間には、自社の化学物質が新しい区分に合致しているかの確認と、必要な書類の更新を進める必要があります。
今後の展望
新たなJIS規格の導入により、化学品の危険性情報の伝達が国際的に一貫したものとなり、世界市場での競争力が向上します。また、労働環境の安全性の確保や社会全体の環境基準の向上に寄与することが期待されています。国際的な基準に従った適切な情報伝達が、化学品の正しい取り扱いとその危険の認識を促進するとともに、より安全な環境の実現に貢献するでしょう。
一般財団法人日本規格協会は、1945年に設立されて以来、国際規格や日本産業規格の開発、普及に努めており、安全な環境づくりのための取り組みを強化していく方針です。