すらりと誕生!ブルーブラックカンパニーの新たな挑戦
株式会社ブルーブラックカンパニーが新しい書籍出版事業を発表しました。社会デザインや知の再編集をテーマに掲げ、2022年に設立されたこの企業は、地域振興やまちづくりを目指すさまざまな施策を展開しています。今春、新たに進出した出版部門では、社名を冠するレーベル「ブルーブラックカンパニー」を使い、2025年1月には出版社コード911499を取得しました。この道を切り拓く新たな一歩に、多くの注目が集まります。
書店とネットでの多角的流通
書籍の流通方法においては、書店との直取引をメインとしており、取引先としては株式会社トランスビューが選ばれています。この提携により、書店の利益を上げるという目的があり、迅速な納品が期待されています。注目の第一弾書籍があるのですが、そのタイトルは『手仕事というもくろみ暮らしを編み直す』。著者は中津箒のつくり手、吉田慎司さんです。この本は2025年4月20日に発売予定で、全国書店に加え、オンライン書店でも取り扱われるにも関わらず、限られた数しか並ばないことが予想されています。
吉田慎司氏の魅力的な著作
本書は、吉田氏がウェブマガジン「ブルーブラックマガジン」で約2年間にわたり連載してきた内容をまとめたものです。彼は「伝統的な箒づくりを通じて、現代社会の中にある多様な接点を見出し、生きることの手ざわりを取り戻そうとしている」とされています。本書ではその哲学に加え、自身のものづくりの経験や、北海道小樽での生活を通したDIYの様子が描かれ、読者に新たな視点を提供します。
吉田氏は、2007年から中津箒の制作に取り組んでおり、現代的なデザインと機能性を兼ね備えた道具作りに尽力しています。彼の作品の特徴は、ただの実用品ではなく、工芸的な美しさを持つ製品に仕上がっていることです。彼が創り出す箒には、手仕事の温もりと、日々の暮らしを豊かにする力があります。
著者プロフィール
1984年に東京・練馬で生まれた吉田氏は、武蔵野美術大学で学び、版画制作から始まり、最終的には箒作りの世界に飛び込みました。彼の多才な背景は、さまざまな視点を持ち合わせることの重要性を示しています。彼は民藝や工芸に対する深い理解を持ち、実際のものづくりに落とし込む力を持っているのです。
出版事業の背景と意義
株式会社ブルーブラックカンパニーが出版事業に参入する背景として、紙媒体市場の縮小、インターネットメディアの急成長があります。しかし、最近ではブックカフェやシェア型書店といった新たな読書スペースが注目を集め、本を介したコミュニケーションの重要性が増しています。こうした新しい形のビジネスの中で、同社の取り組みはユニークな一歩となります。
また、同社は2023年にオープンした「HIRAKU 01 IKEBUKURO SOCIAL DESIGN LIBRARY」の運営にも関わり、そこでの体験を通じて新しい発見をしています。このサードプレイス的な機能が、出版事業への影響を与えることが期待され、公私ともに多くの人々のコミュニティが形成されつつあることが示されています。
今後の展望
今後の展望として、ブルーブラックカンパニーは著名な著者とのコラボレーションにより、さらなる出版ラインナップの充実を目指します。2025年には吉田慎司氏の著作に続き、『(仮)境界線を曖昧にする「弱いつながり」が育む、暮らしと医療・福祉のいい感じな関係』(著:糟谷明範)が予定されています。今後も多様な知を集めて新たな価値を提供し続ける意欲的な姿勢に、大いに期待が寄せられています。
新たな挑戦を始めたブルーブラックカンパニーの動向に目が離せません!