ベランダで楽しむバケツ稲の魅力
近年、日本では米不足が深刻な問題となっています。農水省のデータによると、価格は連続して上昇しており、現在は5キロ4217円という高値も珍しくなくなっています。この状況下で、家庭でできる「バケツ稲」が注目されています。マンションのベランダでも手軽にお米を育てることができ、家庭での食育の一環として楽しむことができるのです。
「バケツ稲」とは?
「バケツ稲」とは、限られたスペースでもお米を育てられる方法のことです。必要なのはバケツ、土、水、そしてお米の種。このシンプルな道具で、自宅のベランダに小さな田んぼを作ることができるのです。
この方法を詳しく解説した書籍『1粒のお米から、おむすび、しめ縄作りまで!バケツ稲づくり』が2025年4月9日に刊行されます。著者は家庭科力研究科の中村純子さん。彼女は家庭科の指導に携わりながら、稲作を通じた食育の重要性を広めています。
自分で育てたお米で作る美味しさ
「米は八十八の手間がかかる」と言いますが、実際に自分で育てることでその意味を体感できます。バケツで育てた稲から収穫したお米は、家庭で握るおむすびや、お正月のしめ縄に利用可能です。著者の中村さんによると、約30粒の種から30本の稲が育ち、その中から約70gのお米が収穫されます。食材を自分で育てることの意味を学ぶことで、食への感謝の気持ちが自然と芽生えます。
わかりやすいイラスト解説
本書の魅力は、イラストと写真によるわかりやすい解説です。著者は料理教室の講師としても活動しており、視覚的に理解しやすい手法でバケツ稲づくりのノウハウを伝えています。初心者でも失敗せずに挑戦できるよう、丁寧に描かれた解説は非常に助けになります。
家庭ならではの食育
バケツ稲は学校での教育には向かない側面もあります。特に水質管理が必要であり、夏休み中の水やりを続けるのは難しいもの。だからこそ、家庭での栽培が食育のベストな機会と言えるでしょう。子どもたちが自分で育てたお米を使って料理をすることで、食の大切さを実感できるはずです。
イベント情報!
バケツ稲に関連するイベントも計画されています。2025年5月17日(土)に、静岡県で開催される予定です。このイベントでは、参加者が実際にバケツ稲の栽培を体験できる内容が用意されています。興味のある方はぜひ参加してみてください。
小学校でも注目!
実際に小学校の先生からも感謝の声が上がっています。家庭科の授業でバケツ稲の取り組みを進めたいという学校が多いようです。食に関する学びを深めるために、今後ますます注目が集まるでしょう。
中村純子さんについて
中村純子さんは栄養士であり、料理講師の顔を持つ家庭科力研究家です。彼女は静岡県三島市在住で、料理の手順を視覚化したイラストレシピを提供しています。“最後まで使い切る暮らし”を提唱し、着物リメイクや畑での野菜作りにもボランティアで取り組んでいます。メディアにも数多く出演しており、その活動が評価されています。
書籍情報
この魅力的なバケツ稲についてさらに知りたい方は、著者の中村純子さんの書籍をぜひ手に取ってみてください。豊かな食育の時間を家庭で体験するための一冊になるでしょう。
- - 書籍名: 『1粒のお米から、おむすび、しめ縄作りまで!バケツ稲づくり』
- - 著者: 中村純子
- - 発売日: 2025年4月9日
- - 価格: 1300円(税抜)
- - 出版元: Booko出版
自宅でお米を育てることにより、普段の食事がより豊かなものになることでしょう。バケツ稲はただの農業体験に留まらず、次世代へとつながる大切な『食育』の形なのです。