新刊紹介:『乱歩と千畝 RAMPOとSEMPO』
5月14日、株式会社新潮社より青柳碧人の長編小説『乱歩と千畝 RAMPOとSEMPO』が発売されます。この作品は、将来の作家として名を馳せる江戸川乱歩と、命を救った外交官杉原千畝との意外な接点を中心にした物語です。
異色の出会いが生む友情の物語
物語は、フリーターだった乱歩が偶然立ち寄ったカツ丼屋「三朝庵」での出会いから始まります。そこで彼が遭遇したのが、勉強に励む杉原千畝。二人は愛知五中と早稲田大学において先輩後輩の関係であり、それぞれの未来に夢を抱いていました。
著者はこの二人が、若き日の名探偵と外交官としての人生をどのように歩んでいったかを描き出します。あまり知られていない二人の歴史的な接点を背景に、友情が育まれる様子が新たな視点で描かれています。
夢を追い続ける勇気
作家としての道を切り開こうとする江戸川乱歩と、人々を救うために尽力する杉原千畝。この二人は互いに励まし合いながら、人生の試練を乗り越えていきます。浅草の賑やかな街並みの中で、彼らの友情が育まれ、希望と不安と共に彼らの旅が続きます。
著者は、従来のミステリーの手法を封じ、新しくて深みのある大作を生み出しました。この作品は友情をテーマにしており、読者に感動を与えるものです。
終盤の盛り上がりと感動
物語は途中で横溝正史や松岡洋右など、名作家たちとの出会いを通じて新たな歴史を形成していきますが、二人が成長し別れゆく最終章では感動がこみ上げます。著者の持ち味である明るい文体が貫かれ、最後まで一気に読み進めたくなる作品となっています。
絶賛の声
すでに本書を読んだ作家の門井慶喜氏は、「乱歩と千畝の物語だけでなく、彼らを取り囲む人々の物語でもある。心広がる印象を残す作品だ。」と高く評価しています。青柳碧人は、この作品によって歴史小説の新たな大物になることでしょう。
装画も話題に
また、装画は著名な漫画家・鳩山郁子による美しいイラストが使用されており、そのビジュアルも作品の魅力を引き立てています。
書籍情報
- - 著者名: 青柳碧人
- - 発売日: 2025年5月14日
- - 造本: ハードカバー
- - 定価: 2,420円(税込)
- - ISBN: 978-4-10-356271-9
この新たな歴史がどのような形で生まれたのか、ぜひ手に取ってその物語をお楽しみください!