高齢者支援にカラオケを!音楽療法と移動支援の新たな取り組み
高齢化が進む日本において、移動手段の確保は高齢者の生活の質を維持する上で重要です。そんな中、株式会社エクシングが展開するJOYSOUNDが、栃木県芳賀町で新たに「いきいきお出かけ支援」という取り組みを始めました。このプロジェクトは、高齢者が町中心部に気軽に出かけられるよう支援することを目的としています。
エクシングは、芳賀町社会福祉協議会やオートテクニックジャパンと連携し、移動支援に「楽しみ」を加えることで、地域の高齢者のQOL(生活の質)を向上させることを目指しています。具体的には、移動手段の提供だけでなく、カラオケ機器や音楽療法コンテンツ「健康王国」を使用した活動が行われています。
JOYSOUNDの取り組み
今回、実証実験の拠点として設置されたのは、JOYSOUNDのカラオケシステムと医療・介護施設向けの音楽療法コンテンツ「健康王国DX」です。このプログラムは、高齢者が楽しみながら健康維持や機能訓練に取り組むことを促進します。実際に、参加者からは「定期的な楽しみができた」「運動を通じて気分が良くなった」といった声が寄せられています。
「健康王国」は、「体を動かす」「観る・癒す」「遊ぶ」「歌う」の4つのカテゴリに分かれており、約1,300種以上のコンテンツを提供しています。これにより、地域の高齢者が無理なく楽しく参加できる環境が整えられています。エクシングは、この取り組みを通じて高齢者の社会参加を促進し、地域全体の活性化にも寄与することを目指しています。
地域とのつながり
オートテクニックジャパンからは、「カラオケや体操をすることで、買い物に出かけるという流れが定着し、参加者が非常に楽しんでいる」とのコメントもあり、地域住民とのふれあいや交流の場が生まれています。また、移動支援をただの手伝いにするのではなく、楽しみを提供することで健康で活発なまちづくりを進める意義を強調しています。
エクシングの代表取締役社長・水谷靖氏は、「音楽療法コンテンツ『健康王国』を通じて地域の高齢者にも楽しんでいただけることを大変嬉しく思います。今後も音楽エンターテインメントの力でQOL向上に寄与していきたい」と語っています。このように、楽しい取り組みを通じて高齢者の生活をより豊かにする試みは、他の地域でも広がる可能性を秘めています。
未来への展望
エクシングの取り組みは、高齢者にとっての新しい楽しみを提供するだけではありません。地域全体のコミュニケーションを活性化し、健やかな暮らしを支える重要な役割を果たしています。実証実験の成功を踏まえ、今後さらなる広がりを見せることが期待されます。高齢化社会において、移動支援と音楽療法が融合した新しいモデルの確立は、多くの地域にとって希望の光となるでしょう。