山田脩二が描く新しい日本の風景
伝説的な写真家、山田脩二の最新作品『カラー版『日本村』2022-2024島』が、2025年にリリースされます。この作品は、彼が50を超える日本の島々を旅しながら撮影した風景を収めたものです。彼の写真のスタイルは、時代と共に進化しており、特にこの新作ではすべてがカラーで撮影されています。これにより、かつてのモノクロから脱却し、現実に根ざした表現方法を追求しています。
過去と現在の風景のギャップ
この作品は、1970年代に発表された伝説の写真集『日本村 1969‐79』の続編ともいえる位置づけにありますが、現在の日本の風景との対比が際立っています。特にコロナ禍による外出自粛中に訪れた島々では、少子高齢化が進行し、廃屋や放棄された寺社が目立つようになりました。しかし、書籍の後半部分には東京の未来的な都市景観が広がり、グローバル化に伴う文化の断絶をはっきりと提示しています。
山田さんは、その視点により「今」という瞬間を鋭く見つめています。彼の撮影スタイルが変化したのは、これらの新たな風景を的確に捉えるための試みと受け取れます。特にカラー化された作品は、500点以上の写真を収めており、彼の思索を反映した具体的な表現を提供しています。
山田脩二の背景と歩み
山田脩二は1939年、兵庫県西宮市で生まれました。1960年に桑沢デザイン研究所を卒業後、印刷会社での技術経験を経て、写真家としての活動を本格化させます。彼の作品は、美術や建築をテーマにしながら、旧来の村や街の風景も捉え、多くのメディアに取り上げられてきました。1982年以降、彼は淡路島に移住し、瓦業に携わりながら地域の独自性を発信しています。
受賞歴や展覧会出品も豊富で、彼の作品は日本の文化に深く根ざしたものです。『日本村』シリーズは日本の昭和、そして現在の文化を映し出しており、観る者に多くのメッセージを届けています。
新刊発売記念イベント
この新しい写真集の発売を記念して、2025年2月1日から28日まで、銀座の「教文館」にてパネル展が開催されます。日本各地の美しい風景を映し出した山田の作品を直接見ることができる貴重な機会です。ぜひ足を運んでみてください。
商品概要
- - 書名:『カラー版『日本村』2022-2024島』
- - 著者:山田脩二
- - 価格:7700円(本体7000円+税)
- - 発売日:2025年1月31日
- - 仕様:B4変型(28.5×28.5cm)、108ページ、オールカラー
- - 写真点数:カラー541点、モノクロ38点
- - ISBN:9784835650128
- - 発行・販売:ぴあ株式会社
詳細な写真とともに、彼の思いが詰まった作品をぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。