10年後の日本、住まいはどこに?
2026年6月11日、株式会社ネクスウィルの代表、丸岡智幸氏が著した新書『教養としての空き家』が発売される。日本が抱える空き家問題に対する視点を新たに提供する本書は、単なる不動産の話にとどまらず、国の未来に対する提言とも言えるだろう。
深刻化する空き家問題
総務省の調査によると、日本全国で空き家戸数は900万戸にも達し、その空き家率は13.8%に上る。これは、住宅のうち約7件に1件が空き家という計算になる。根本的な要因には人口減少や高齢化がある。特に地方の過疎化が進む中、増加する空き家は多くの社会問題を引き起こしている。
放置された空き家は、老朽化が進み、建物の倒壊や害虫被害、さらには犯罪の温床となる危険性がある。所有者が気づかないうちに、放棄された状態が続き、周囲にも悪影響を及ぼすケースが増えている。この問題は、誰にでも関係があるという認識が必要だ。カジュアルに「自分には関係ない」と思っていたが、実家や親族の家が空き家として残ってしまう可能性は決して少なくない。
空き家を資産に変える
近年、空き家や訳あり不動産を再活用する取り組みが注目を集めている。老朽化した物件や再建築ができない土地など、通常の市場では流通が困難とされる不動産が、様々な方法で再生されている。ネクスウィルは、累計1,000件以上の訳あり不動産を買い取り、再度市場に流通させる取り組みを行っている。
本書では、官民連携による空き家対策の成功事例や、地域再生に向けた具体的な提案が紹介されている。特に、ネクスウィルの取り組みは、自社の営業だけでなく、地域全体の活性化にも寄与している。高齢化や人口減少が進む中で、空き家は“負動産”ではなく、価値ある“資産”として再定義されるべき時期に来ている。
具体的なサポート体制
ネクスウィルは、訳あり不動産を対象にした買取事業「ワケガイ」を展開しており、複雑な権利関係を整理するプロセスを通じて、再販可能な状態にする。事故物件や共有持分の不動産など、通常では売却が難しい物件でも、専門知識と法的ノウハウを活かして、流通市場に戻すことを目指している。また、自治体やスポーツチームとの連携を強化し、地域一体となった空き家問題の解決策を模索している。
書籍詳細
- - タイトル: 教養としての空き家
- - 著者: 丸岡智幸
- - 定価: 1,870円(税込)
- - 発売日: 2026年6月11日(木)
- - ページ数: 256ページ
- - ISBN: 978-4-911160-13-8
最後に、私たちが住む場所について真剣に考える時が来たというメッセージを示す本書。空き家は個々の問題だけでなく、社会全体の生活環境に直結するテーマである。『教養としての空き家』は、その理解と解決の第一歩として、ぜひ多くの人に手にとっていただきたい一冊である。