伝統技術「貝灰漆喰」を未来に繋ぐ！バウビオジャパンの挑戦

株式会社バウビオジャパンは、2025年4月1日より、伝統的な漆喰素材「貝灰漆喰」の製造を行う田島貝灰工業所の事業を譲受することを発表しました。この決定は、貝灰漆喰という貴重な技術の保護と未来への継承を目的としています。

サステナブル建築への新たな一歩

「貝灰漆喰」は、有明海産の貝殻を使用した漆喰素材で、長年にわたり田島貝灰工業所が守ってきた技術です。この素材は、その優れた特性から近年、持続可能な建築資材として再び注目を集めています。バウビオジャパンは、約10年間にわたってこの素材を使用し、その品質の高さを証明してきました。株式会社の代表、山川秀徳氏は「私たちの役割は、伝統を守りながらも、現代のニーズに応えることだ」と語ります。

未来の建築を支える素材

今回の事業譲受は、田島貝灰工業所の田島代表の引退に伴うもので、バウビオジャパンはこの貴重な技術をしっかりと受け継ぎます。貝灰漆喰は、環境に優しい自然素材で構成されており、湿度調整や消臭効果、空気清浄の面でも優れています。これらの特性により、今後はより多くのプロジェクトでの採用が期待されています。

新たなプロジェクトの実績

実際の採用実績として、「くら寿司大阪・関西万博店」では、廃棄予定の貝殻約33.6万枚を再利用した人工物不使用の漆喰壁が採用されました。これは、環境問題を意識した循環利用の一環であり、貝殻の無駄を無くす試みとして評価されています。この取り組みは、サステナブル建築の実現に寄与し、地域の資源を最大限に活用する重要なステップです。