新潮QUEが導くAIと創作の未来
新たに登場したサブスクリプションサービス「新潮QUE」では、作家・九段理江さんとAI研究者・栗原聡さんの刺激的な対談をお届けしています。この対談では、著作権問題やAIによる創作がタブー視される背景について深く掘り下げていきます。特に、九段さんの芥川賞受賞作『東京都同情塔』や、栗原さん主導の『TEZUKA2023』といった具体例を通して、AIと創作の根本的な問題について考察しています。
経歴と背景
まず、九段理江さんは第170回芥川賞に輝いた実力派作家です。その受賞作『東京都同情塔』は、一部に生成AIを使用しているとのことで、これが後に大きな反響を呼びました。九段さん自身、受賞会見において「全体の5%くらいかな……おそらく生成AIの文章をそのまま使っているところがある」と発言したことが、ネット上で物議を醸しました。実際にはAIが用いられたのは1ページにも満たないのですが、その数字が独り歩きし、「AI作家から賞を剥奪すべきだ」という声も上がるまでになりました。
一方、栗原聡さんは、AIを活用して手塚治虫作品『ブラック・ジャック』の続編を創作するプロジェクト『TEZUKA2023』を進めています。このプロジェクトが発表された際、SNSでは「このプロジェクトに携わっている連中はみんな死んでしまえ」といった過激な意見も飛び交うほど、賛否が巻き起こりました。ただし、栗原さんはAIをサポート役として位置づけており、実際に絵を描いて仕上げるのは人間であることを強調しています。
AIの創作に対する拒否反応
AIと創作を結びつけることが、なぜここまで感情的な非難を受けるのか、その理由を九段さんと栗原さんは対談の中で探っています。著作権の問題が大きな要因であることは間違いありませんが、それだけではなく、「非人間的な存在」に対する恐れや、クリエイティブなプロセスを人間から奪われることへの不安も影響を与えていると感じています。
このような中で、九段さんは「AIによる創作は決して人間の創造力と競争するものではなく、むしろ補完し合うものだ」と語ります。一方の栗原さんも「AIはあくまで技術であり、その活用方法次第でどうにでもなる。正しい使い方を模索していくことが重要だ」との見解を示しました。
新潮QUEでの思索
新潮QUEでは、このような議論を通じて、読者が新たな視点を得られる内容を提供しています。「プロの頭脳をポケットに」というキャッチフレーズのもと、各界の識者からの強力な知見や情報を得ることで、AIと人間の創造の未来についての考えを深める機会を提供します。特に、対談後編の「22世紀、AIと人間の未来図」も近日中に公開予定で、こちらもぜひ注目してほしい一作です。
まとめ
新潮QUEでの九段理江さんと栗原聡さんの特別対談は、AIと創作における多様な問題を洗い出し、クリエイターとしての人間のあり方を再考させる内容となっています。ひとりの作家の視点と、AI研究者の技術的な視点が交錯する先に、どのような未来が待っているのか、これからの展開に期待が寄せられます。興味のある方は、ぜひリンク先記事もチェックしてみてください!
前編はこちら、
後編はこちら。