リアライズ・イノベーションズが革新的な4DGSビデオスタジオを開設
リアライズ・イノベーションズ株式会社は先日、日本初となるボリュメトリックビデオスタジオを開設し、革新的な技術「4D Gaussian Splatting(4DGS)」を搭載しています。この技術の開発元は世界的に有名な3D映像技術企業グラシア AI インク(Gracia AI Inc.)で、両社の提携により新たな映像表現が可能になります。
4DGS技術とは?
今回スタジオで採用された「4DGS」は、従来の3D技術の限界を打破するものです。通常の3D技術ではポリゴン構造を用いて立体を表現しますが、4DGSでは「光や色の分布」を空間に散りばめる新たなアプローチを採用。これによって、髪の毛一本の揺れや複雑な光の反射、さらには素材の質感までもリアルに再現できるようになりました。
また、この技術は時間軸も考慮され、被写体の動きや光の変化を立体的に再現することが可能です。この結果、さまざまな映像制作の現場での活用が期待されています。特にアーティストのパフォーマンスやスポーツの映像解析、さらには映画制作において新たな表現方法を提供します。
映像制作の新たな可能性
リアライズ・イノベーションズの代表取締役社長、酒谷正人氏は「この技術により、CGを作るのではなく、演技そのものをアセット化することが可能になります」と語っており、演技者のリアルな表現が忠実に反映されることの重要性を強調しています。
通常のCG制作には多大な時間とコストがかかりますが、4DGSを活用することで、制作工程が大幅に効率化されるかもしれません。仮想空間に実際の俳優のパフォーマンスを再現することができるため、クリエイターは新たな表現に挑戦できるようになります。
主な特長
この4DGSボリュメトリックビデオスタジオの特長には、以下のポイントが挙げられます。
- - 実写を4Dで完全に再現し、空気感まで記録します。
- - 幅広いフレームレートに対応しており、30fpsから240fpsまで柔軟に映像を提供可能。
- - 従来のフォーマットよりもファイルサイズを大幅に圧縮する独自のAI技術を使用。
- - 様々なデバイス(PC、スマートフォン、VRデバイスなど)に対応。
これらによって、制作現場などで新たな映像体験の創出が期待されます。
リアライズ・イノベーションズの影響力
リアライズ・イノベーションズは、国内最多の商用実績を誇るボリュメトリックビデオスタジオの運営者として、数多くのプロジェクトを成功させてきました。このスタジオは、日本のクリエイティブな制作現場に新たな風を吹き込む要因となるでしょう。
スタジオ開設にあたっては、グラシアとの提携のもと、国内の他のスタジオに対する技術支援も行っていく予定です。4DGSによる新たな映像エコシステムが誕生する日も近いかもしれません。
2025年のイベントでのデモンストレーション
リアライズ・イノベーションズとグラシアは、2025年12月1日から3日までポートシティー竹芝で開催される「XR Kaigi2025」に出展し、4DGS技術のデモンストレーションを行います。アニメーションやエンターテインメントの未来を体験できる貴重な機会となりそうです。詳しくは公式イベントサイトをチェックしてください。
XR Kaigi2025 イベント概要
まとめ
日本初の4DGSボリュメトリックビデオスタジオの開設は、映像表現に新たな地平を開くものになります。今後、リアライズ・イノベーションズとグラシアのコラボレーションにより、映像制作の可能性がどのように広がっていくのか、目が離せません。