人的資本の国際規格
2025-08-04 11:26:22

人的資本を巡る国際規格『ISO/FDIS 30414:2025』の最新情報と意義に迫る

日本規格協会が発表した人的資本に関する新規格



一般財団法人日本規格協会(JSA)は、2025年7月24日に人的資本に関する新しい国際規格案『ISO/FDIS 30414:2025 人材マネジメント─人的資本のレポート及び開示の要求事項及び推奨事項』の英・日対訳版を発行しました。この規格は、国際的な投資のトレンドを受け、企業が人的資本をどのように管理し、報告するべきかを示す重要な指針となります。

近年の人的資本への注目


近年、投資家は企業の中長期的な成長力を見極めるために、人的資本に関する情報の開示を強く求めるようになっています。企業が採用した人材がどの程度生産性を高め、経済への貢献度があるかを見極めるためです。

人的資本とは何か?


人的資本とは、従業員を一種の資本として捉える考え方であり、具体的にはスキルや能力、資格などを指します。これに対する投資は、企業の生産力を向上させ、経済活動に寄与する重要な要素とされています。

ESG投資との関連性


『ISO/FDIS 30414』は、近年特に注目されるESG(環境・社会・ガバナンス)投資と密接に関連しています。ESG投資は、企業が社会的責任を果たしながら持続可能な成長を目指すために必要な指標として、人的資本もその「Social(社会)」の一部として重要視されています。

米国での動き


2020年8月、米国証券取引委員会(SEC)が上場企業に対し人的資本に関する情報開示を義務化したことで、人的資本に関するガイドラインへの関心が急速に高まりました。この流れは日本にも波及し、『ISO 30414』の重要性が増しています。

新しい規格の詳細


新たに発行された『ISO/FDIS 30414:2025』は、職場における人権やヒューマンガバナンスの原則に基づき、人的資本に関する要求指標と推奨指標の明確な区別を指示します。また、この規格はデータのプライバシーや収集・測定方法、一貫したレポーティングと開示に関する指針を提供します。

購入と価格

この規格の英語版は39,402円(税込)、英・日対訳版は55,154円(税込)で販売されます。詳細情報や購入については、日本規格協会のカスタマーサービスまでお問い合わせください。

日本規格協会の役割


設立から77年を迎える日本規格協会は、標準化技術の開発や普及を目的とし、多様な規格の策定・販売を行っています。JIS規格や国際規格に関する様々なセミナーや審査登録など、幅広いサービスを提供しています。

新しい『ISO 30414』の発行を通じて、人的資本の重要性が更に高まることが期待されます。企业がその資本をどれほど活かせているかを測る新たな指標となり、投資家にとっても信頼性の高い情報源となることでしょう。


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