東京都写真美術館での新たな試み
東京都写真美術館(TOPMUSEUM)1階ホールにて、ドキュメンタリー映画愛好者にとって嬉しいニュースが到来しました。7月からスタートした「TOP×山ドキュフィルムライブラリー」では、山形ドキュメンタリーフィルムライブラリーが所蔵する作品が定期的に上映されます。これは、約2年ごとに山形市で開催されるアジア最大級のドキュメンタリー映画祭「山形国際ドキュメンタリー映画祭(YIDFF)」と深く関連しています。
この映画祭は、国際的に評価されている「インターナショナル・コンペティション」と「アジア千波万波」の2つの部門で、多彩な作品を上映してきました。今回の上映では過去に上映された中でも、特に鑑賞機会が限られていた名作群にスポットが当てられています。
多彩な上映プログラム
「TOP×山ドキュフィルムライブラリー」の上映作品には、監督や背景にこだわった選定がされています。例えば、今年の夏に特に注目されている2作品は以下の通りです。
『真昼の不思議な物体』
- - 監督:アピチャッポン・ウィーラセタクン
- - 制作年:2000年
- - 上映形式:35mm(モノクロ)
- - 上映時間:83分
アピチャッポン・ウィーラセタクン監督の長編デビュー作である本作は、タイ国内を旅する撮影隊が行商の女性や象使いの少年たちと出会い、その出会いを通じて物語を紡いでいく物語です。不思議な物体についてのリレー形式の語りが構成され、現実と想像の境界を曖昧に描き出しています。独特の表現方法で、タイの映画界に新風を吹き込んだこの作品は、映画祭にて優秀賞と特別賞を受賞しました。
『アンダーグラウンド・オーケストラ』
- - 監督:エディ・ホニグマン
- - 制作年:1997年
- - 上映形式:35mm(カラー)
- - 上映時間:115分
パリで音楽活動を行う政治亡命者たちの姿を描いた本作は、地下鉄や街角で演奏するミュージシャンたちを追いかけ、その音楽の力と彼らの現実を浮き彫りにします。ホニグマン監督は、当初は地下鉄での撮影を企図していたものの、様々な困難に直面しながらも、温かな目で彼らの姿を捉えました。観る者を引き込むこの作品は、観衆からも高い評価を得ております。
定期的な上映と見学会
上映は不定期ですが、作品を変えながら連続で行われるため、足しげく訪れる楽しみがあります。7月から8月には上記の2作品が上映される他、今後は映写室見学会などの追加イベントも予定されています。鑑賞料は1,200円で作品によって変わる場合があるため、事前に公式ウェブサイトで情報をチェックすることをお勧めします。
東京都写真美術館でのこの貴重な機会をお見逃しなく、映画の魅力をぜひ感じてください。