福山潤の朗読劇
2025-07-05 20:30:33

福山潤が挑む一人朗読劇『作家、46歳、独身』東京公演が始動

福山潤による一人朗読劇『作家、46歳、独身』が東京でいよいよ開幕



声優の福山潤が主演を務める一人朗読劇『作家、46歳、独身』が2025年7月4日から6日まで、東京・CBGKシブゲキ!!で上演されました。公演初日前には、福山と作・演出の岡本貴也が登壇し、取材会が行われました。二人は舞台に挑む意気込みや作品に込めた思いを語り合い、息の合ったトークを展開しました。

この作品は、福山が単独で90分間にわたって様々な役を演じるという、前代未聞の挑戦です。公演の企画は、約2年前、福山自身が岡本に持ち込んだもので、彼にとっては「自分一人で朗読劇をやったらどうなるのだろう」との興味からスタートしたとのこと。

福山は「劇的で派手な作品は、普段の声優活動で十分に経験しているから、今回は地味かもしれないが、一人の人間の生活をリアルに描き出したい」と話します。この言葉に対して、岡本は疑念を持ち「本当にそう言っていたのか?」とツッコミを入れ、福山は慌ててその信憑性を証明しようとする微笑ましいやり取りが見られました。

取材会では、フォトコールの前に冒頭20分のみが披露されました。作品は岡本が自身の体験をもとにした物語で、主人公はリアルで淡々とした日常を追体験する姿が描かれています。福山の理想通り、派手さはなくとも日常のリアリティをしっかりと表現しています。

舞台が幕を開けると、主人公がコーヒーを片手に登場します。彼はぼんやりとした視線でコーヒーを一口含み、そのままデスクに向かいます。少しの仕草で彼の人柄が覗くようでもあり、彼は「こんな1日だったんだ」と、過去を振り返るように語り始めました。主人公は仕事がない日々を過ごし、原稿を突き合わせる中で、出来上がった作品をプロデューサーに送り、かつての妻にも脚本を送ります。これは一種のラブレターでもあると同時に、別居中の彼女から思いもよらぬ連絡が入るという展開を迎えるのです。

観客にとって福山潤といえば、アニメイベントや座談会での流れるようなトークが思い浮かぶでしょう。本作でも彼のそのスキルが際立っており、20分間のフォトコールは秒で過ぎ去り、続きが待ち遠しくなる展開でした。一人朗読劇では、福山が複数のキャラクターを演じる姿も注目ですが、「多様な人物を演じながら、主人公が“誰か”に語りかけている」感覚が強く、観客は自然と物語に引き込まれていきます。

また、福山はまるで台本を持っていないかのような流れで演じており、後にパソコンに表示された台本をスクロールしながら演じていることが分かりました。この演出によって、作家という設定をリアルに演出することに成功しています。このスタイルは、福山が初めに持った感覚ともぴったり合致し、岡本との共同作業で生み出された結果だと言います。二人の信頼関係が作品にかなり影響を与えていることが伺えます。

岡本は、主人公が語り掛けていた“誰”なのかは最後に明らかになると話し、一方の福山はコロナ禍を経て、様々な朗読劇が世に誕生した中で、この試みを通じて観客の心に何かしら残せればと思っていると締めくくりました。どんなに本質的なテーマであっても、観客が何かを感じ、劇場の外に出た後に心に響くものがあれば、それが一番大切だと二人は伝えたかったのでしょう。

この作品の上演は東京に続き、大阪の近鉄アート館でも行われる予定です。

公演概要


  • - タイトル: 福山潤 一人朗読劇『作家、46歳、独身』
  • - 作・演出: 岡本貴也

あらすじ


主人公は日常の出来事を淡々と語りながら、過去の出来事を振り返り、自身の葛藤を探ります。彼の日常は一見地味ですが、実は感情的な深さが詰まっていることに気付かされます。

出演者


福山潤

公演日程


  • - 東京公演: 2025年7月4日(金)〜7月6日(日)
  • - 大阪公演: 2025年7月11日(金)〜7月13日(日)

チケット情報


  • - 指定席:10,000円(SS席特典付き)
  • - S席:6,000円
  • - U-25(数量限定):4,500円

詳細は公式ページでご確認ください。


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