鎌田實の新刊『うまいように死ぬ』が示す価値観
77歳の現役医師・鎌田實先生が新たな著書『うまいように死ぬ』を発表しました。この本は、人生の最期をただ迎えるのではなく、どのように生きるかが重要であることを訴えています。著者は、様々な経験をもとに、自分らしい終わり方を考えることで豊かな人生を送れると信じています。
人生を輝かせる上手な死とは?
鎌田先生は、死をテーマにした本を通じて「うまいように死ぬ」ためには、まず「うまいこと生きる」必要があると提案します。この本では、年齢を重ねる中でのギアチェンジや、「ちょうどいい忘却力」の活用法、さらには意識的な「わがまま」の重要性についても触れています。
写実的な表現で、彼の言う「ちょうどいい死に方」がどのように形成されるかが詳述されており、年を重ねることへの恐れを和らげるメッセージが溢れています。読者は、自分自身の生き方や死に方について改めて考える機会を得ることでしょう。
本書の章構成の魅力
この本は6つの章から構成されています。たとえば、第一章では「老い方上手は死に方上手」というタイトルが付けられ、死を迎える準備としての生き方が深く考察されます。また、第二章では、命を終えるまでに「ヤサシイヒト」になるための道筋が描かれています。第三章「駄々イズム宣言」では、満たされなかった欲求を大切にし、自由に生きることの重要性が強調されています。
さらに、「死を受け入れるウォーミングアップ」という内容では、死についての理解が如何に大切か、またその受容が人生を豊かにすることに繋がるのかを解説しています。
絵本で感じる死
また、各章の終わりには、鎌田先生が選んだ大人向き絵本が紹介されており、これを通じて死について考える手助けをしてくれます。絵本という親しみやすい媒体を通じて、読者は自らの心の奥深くにある恐れや悩みを優しく癒すことができるでしょう。
鎌田實先生のプロフィール
著者の鎌田實先生は1948年に東京都に生まれ、東京医科歯科大学を卒業後、諏訪中央病院の院長を経て名誉院長に就任しました。医療の現場で多くの患者に接しているだけではなく、国内外での医療支援活動も多数行ってきました。ウクライナの避難民支援やイラクでの小児病院への医療支援など、彼の活動は幅広く、今もなお多くの人々に影響を与えています。
本の詳細と予約情報
『うまいように死ぬ』は2025年5月23日に扶桑社から発売予定で、224ページにわたるこの本は、価格が1650円(税込)です。Amazonや全国の書店での予約も受付中ですので、ぜひ手に取ってみてください。
この本を通じて、自分らしい生き方、さらにはその終わり方について思いを巡らせてみるのも良いでしょう。死生観を新たにする一冊となることは間違いありません。