思い出の本で地域と人をつなぐ取り組み
2025年3月から4月にかけて、福岡県糸島市を拠点とする「思い出書店」と九大伊都 蔦屋書店が共同で行った展示企画が、盛況のうちに終了しました。この取り組みは、『本の交換』というユニークな手法で、地域と人々を結びつけることを目的としています。
企画の背景と概要
このイベントは、思い出書店の理念と九大伊都 蔦屋書店の「地域のハブとなる書店を目指す」というビジョンから生まれました。約1か月間にわたって、九大伊都 蔦屋書店内のスターバックス前に特設ブースが設置され、思い出書店利用者から寄付された「思い出の本」が展示されました。
このイベントでは、来店客が書籍の背表紙を見ながら、その本にまつわる思い出を感じることができ、同時に「糸島・前原商店街」に対する関心も刺激されることを期待しました。
展示された本は39タイトル、合計97冊が販売され、地域に対する興味を喚起する要素が高まりました。「糸島」に対して「知らなかったけど行ってみたい」との声も多く寄せられました。
イベントの成果
インスタグラムのフォロワー数がイベント期間中に新たに200人増加。インプレッション数も800%上昇しました。特に、20代の方々が「蔦屋書店のイベントから来た」と多く参加したことが印象的でした。期間中、計33回の本の交換が行われました。
参加者からは、「自分で帯を書くことで書店を運営するような体験ができて面白い」との感想や、「近所にこんなサービスがあるとは知らなかった」との声が寄せられました。
今後の展望
初の書店との共同イベントの中で、九大伊都 蔦屋書店様の協力を得ながら運営マニュアルを模索し、一部成功を収めました。その経験を元に、地域の書店支援に向けた新たな協業の可能性を見いだしています。「思い出書店」が地域の書籍購入のきっかけとなる事例を今後も増やし、人と人、地域と地域のつながりを築いていく所存です。
最新の活動については、
こちらからもご覧いただけます。
また、「思い出書店」は、拠点オーナーや「本」を通じた協力を行いたい企業、自治体を引き続き募集しています。興味のある方は、公式LINEまたはインスタグラムを通じてお問い合わせください。
思い出書店とは
「思い出書店」は、様々な店舗に設置された交換スポットで、他人の思い出が綴られた本と、自分の思い出を綴った本を交換する新しい形の古書交換サービスです。全国的に書店が減少している中で、私たちはカフェや公民館、ネイルサロン、美容室など、多様な店舗で「本と触れる場」を提供し、地域のコミュニケーションを促進するための活動を展開しています。今後も、地域における本の交換を通じて新たなつながりを作り出すことを目指していきます。