宮脇綾子の芸術を振り返る展覧会図録が異例の重版！

東京ステーションギャラリーで開催された「生誕120年宮脇綾子の芸術――見た、切った、貼った」展の公式図録が、会期終了後に異例の重版を果たしました。この図録は、来年1月に出版予定の「宮脇綾子の芸術見た、切った、貼った」として、一般書店でも手に入るようになります。今回は、その魅力と背景を詳しくご紹介します。

大反響を受けた展覧会

2025年1月25日から3月16日まで開催されたこの展覧会には、想像を上回る来場者が訪れ、宮脇綾子の作品の魅力が改めて再認識されました。特に、彼女の身近なモチーフを使ったアートは、多くの人々に親しみやすく、幅広い層から支持を受けた結果、公式図録も急遽増刷することとなったのです。

宮脇綾子の作品とは？

宮脇綾子（1905-1995）は、日本のアーティストとして、布や紙を素材にした作品を数多く手掛け、主にアプリケやコラージュ、手芸などのジャンルで知られています。彼女が作品のモチーフとして選んだのは、日常生活で目にする野菜や魚など、主婦としての視点からのもので、これらを観察し、独自の視点で表現しました。これにより、造形的な美しさだけでなく、デザイン性や色彩感が高く評価されています。

本書では、彼女の優れた造形作家としての資質を強調し、約150点に及ぶ作品と資料を8つの章に分けて紹介しています。特に、各作品が持つ独自の造形特徴やデザイン性について詳しく解説されており、芸術を愛する方にとっては必見の内容となっています。

展覧会終了後も続く影響

展覧会は終了しましたが、まだ本書を手にしていない方にとって、購入のチャンスはこの先も続きます。「宮脇綾子の芸術見た、切った、貼った」は書店で手に入るようになり、多くの人々にさらなる感動を届けてくれることでしょう。常に身近な物を通じてアートを楽しむことができる彼女の作品は、今後も多くの人に新たな視点を与え続けるでしょう。

宮脇綾子のプロフィール

宮脇綾子は、1905年に東京・田端で誕生し、小学校卒業後に女子美術大学付属高等学校に進学しました。経済的な理由で退学となりましたが、後に洋画家の宮脇晴と結婚し、愛知県名古屋市に移住します。終戦後にはアプリケ制作を開始し、その後は国画会工芸部に出品し入選するなど、着実に評価を得ていきます。1995年に他界後も、国際的な展覧会が数多く開催されるなど、アートシーンにおいて重要な存在であり続けています。

書誌情報

この図録は東京ステーションギャラリー編によるもので、2025年1月23日に平凡社から出版される予定です。A4変型判の上製本で224ページにわたり、価格は3,300円（税込）です。デザインは三木俊一氏が手掛け、アートとしても一見の価値がある一冊になることでしょう。

今後も宮脇綾子の魅力的な作品に触れることができる機会を逃さず、ぜひ書店で手に取ってみてください。