冨永愛と京提灯の世界
4月2日(水)夜10時から放送される「冨永愛の伝統to未来~ニッポンの伝統文化を未来へ紡ぐ~」では、冨永愛が京都の伝統工芸である京提灯の工房、小嶋商店を訪れます。この老舗の京提灯工房は江戸時代の寛政年間に創業し、200年以上にわたり京都の美しい夜を飾り続けてきました。特に、日本最古の劇場である南座の提灯も手がけており、現在では海外からの注文も多数受けています。
京提灯の作り方
京提灯の製作には大きく分けて「巻骨式」と「地張り式」の2つの方法があります。一般的には竹を螺旋状に巻く巻骨式が多く見られますが、京提灯では耐久性が求められるため、地張り式が一般的です。この地張り式は竹を型に沿わせて組み上げていく手法であり、職人の手作業によるもので、今では京都市内でこの方法で提灯を作る工房は数軒しか残っていないそうです。
職人技に挑戦
冨永愛は九代目の小嶋護さんと次男の諒さんに教えられながら、実際に提灯作りに挑戦します。まずは「糸釣り」という作業に取り組む彼女。竹の骨を糸で連結する作業ですが、常に糸を緊張させておく必要があり、冨永はその難しさに四苦八苦します。「これ一回緩んできちゃうと全部緩んできますね」と彼女が嘆く姿に、工房の皆さんも可笑しそうに笑います。
次に挑戦したのは「紙張り」。こちらもなかなか難易度が高く、曲面に和紙をしっかりと貼りつけるには技術が必要です。冨永は「これメチャクチャ難しいです。全然出来ない!」と、職人の力を新たに実感します。まさに本物の職人芸を目の当たりにする瞬間です。
字入れへの挑戦
さらに冨永は提灯への「字入れ」や「絵付け」にも挑戦します。これらは九代目の護さんが担当しており、特に文字や絵を凸凹の面に綺麗に描くには相当なスキルが求められます。「これは見た目より本当に難しくて、凸凹してるので真っすぐ塗れない」と冨永が感じるように、その結果はどうだったのか、本番ではぜひ見ていただきたいところです。
未来への展望
時代の流れにより提灯の需要は減少していますが、小嶋商店では新たな商品開発にも渾身の力を注いでいます。護さんは「新しい何か需要を作れたらいいな」とし、それに基づいて生まれたのがミニ提灯『ちび丸』。家庭でも気軽に楽しむことができ、願いや好きな絵を入れてオリジナルのミニ提灯を作るキットとして好評を得ています。
さらに、昨年の能登半島地震で直面した伝統工芸の人々への応援メッセージも紹介され、文化の未来が多くの人によって支えられ、広がっていく様子が描かれます。冨永愛と京提灯の挑戦は、伝統文化の魅力を深く見つめ直す機会ともなるでしょう。
放送情報
「冨永愛の伝統to未来京提灯編」は、BS日テレで4月2日(水)よる10時から放送予定です。アーカイブやオフショットは公式SNSでも随時配信中ですので、ぜひチェックしてみてください。