新たな音楽体験と共生社会の実現
2025年3月4日、東京文化会館が主催する「音楽をみる、映像をきく、オンラインコンサート」が開催される。この特別なイベントでは、ソニーグループのデザイン部門であるクリエイティブセンターが開発した打楽器「ハグドラム」を通じて、聴覚に障がいを持つ方々も音楽を視覚的に体感する新しいアプローチを提供する。
ハグドラムで広がる音楽の楽しみ方
「ハグドラム」は、音のみならず、光や振動でも音楽を感じることができる革新的な打楽器だ。叩いた音に応じて色と光が放たれ、まるで音楽が視覚的に具現化されるかのような体験ができる。また、パートナーと一緒に演奏を楽しむことで、共にその瞬間を感じ合うことができる。
本コンサートでは、ハグドラムを使用したパフォーマンスに加え、ろう者と聴者がペアになって「ハグドラム」の体験をするワークショップも行われる。このプログラムを通じて、参加者は音を視覚化する仕組みを学び、さらには互いに音楽を楽しむ機会が得られる。
イベントの概要と視聴方法
- - 日時: 2025年3月4日(火)19:00~19:20(視聴無料)
- - アーカイブ配信: 2025年3月26日(水)から2025年10月31日(金)
- - 主催: 東京都 / 公益財団法人東京都歴史文化財団 東京文化会館
- - 出演者: 東京文化会館ワークショップ・リーダー
詳細なプログラムとしては、ウォルフガン・ロッゲンカンプの「アフリカン・ブルース」に始まり、シャブリエの『田園組曲』より第4曲スケルツォ・ワルツまでが披露される予定。また、各演奏に連動した照明にも注目が集まる。
インクルーシブデザインの実践
ソニーのクリエイティブセンターは、障がい者や高齢者など「リードユーザー」との協働を重視し、インクルーシブデザインに取り組んでいる。これにより、多様なニーズに応える新しい価値を創造し、人々が感動を分かち合うことのできるデザインのあり方を模索している。
今回のイベントでの参加を通じて、その理念の実践が見られることとなる。同センターのデザイナーたちが手掛けるプロジェクトを通して、参加者がどのように共生社会の実現に向けた取り組みを体感できるのか、大いに期待が寄せられている。
最新技術を活用した文化の享受
本イベントは、「TOKYOスマート・カルチャー・プロジェクト」の一環として進められており、最先端技術による新しい文化体験の創出を目指している。このプロジェクトは、すべての人が芸術文化を楽しむための環境を提供することを目的としている。
ソニーのクリエイティブセンターは「人のやらないことをやる」というDNAを基に、広範な事業領域でのデザインを展開してきた。音楽だけでなく、エンタテインメントや金融、モビリティなど多岐にわたる領域で、より豊かで心地よいライフスタイルの実現を目指し、クリエイティビティとテクノロジーの融合を図る。
このオンラインコンサートは、誰もが共に音楽を楽しむ新しい場を提供し、共生社会の実現に寄与する重要な試みとなることは間違いない。参加者がどのようにその体験を受け入れ、どんな感動をもたらすのか、2025年3月4日が今から待ちきれない。
詳細情報については、
東京文化会館のウェブサイトを参照。