雨のナカジマの真実
2025-12-12 14:29:30

伝説的なレース「雨のナカジマ」の真実を徹底解剖した新刊登場

伝説の「雨のナカジマ」再考
1989年、かつての栄光を持つ名門チーム・ロータスは、その威信が揺らいでいた。この年、チームは非力なジャッドエンジンを搭載した「ロータス101」を使い、中嶋悟選手は早くも試練の時を迎えていた。「POWERED by HONDA」という光輝くエンジンの時代は終わりを告げ、当時の黄色いマシンは選手たちにとってさらなる試練となった。
中嶋選手にとってこの年は特に苦境であり、シーズンを通じて成績は振るわなかった。特に彼のチームメイトであり、3度の世界王者でもあるネルソン・ピケでさえ、予選落ちを経験するほどだった。そんな中、シーズン最終戦のオーストラリアGPに突入。
このレースは雨の中で行われ、伝説が生まれる瞬間だった。アデレードの市街地コースという厳しい条件下でも、記録的な豪雨がレースの運命を大きく変えた。中嶋選手は神がかった走りを見せ、ファステストラップを記録。その走りはまさに「雨のナカジマ」と呼ばれるにふさわしいものであった。この新刊『GP CAR STORY Vol.54 Lotus 101』では、あの奇跡の背景を徹底的に分析している。
当時の関係者へのインタビューを元に、中嶋選手と鈴木亜久里選手の特別対談が収録されている。その内容は、36年の時を経て彼らがどのように当時の出来事を振り返るのか、貴重な証言で満たされている。
また、レースごとに繰り返される仕様変更など、チームの試行錯誤や苦悩も描かれ、その都度エンジニアたちがどのように取り組んだのかにも焦点を当てている。特に、フランク・ダーニー氏がテクニカルディレクターとして直面した厳しい現実について語る「悪夢のモーニングコール」セクションも見逃せない。
さらに、5バルブエンジンを供給したジョン・ジャッド氏がその失敗について赤裸々に語るシーンも興味深い。「複雑なだけでメリットなし」という彼の言葉は、今でもチームにとっての教訓となっている。
当時の苦しみと希望、それを乗り越えた栄光の瞬間に迫るこの書籍は、F1ファンならずとも、心を震わせたすべての人々にとっての永久保存版となることだろう。
【書誌情報】
  • - タイトル: GP CAR STORY Vol.54 Lotus 101
  • - 発売日: 2025年12月12日(金)
  • - 定価: 1,500円(本体価格:1,364円)
  • - 仕様: A4変形判(284×210mm)/オールカラー/96ページ
  • - 発行・発売: 株式会社三栄
  • - 販売: 全国書店及び三栄オンラインストア

この新刊がF1愛好者や歴史を振り返りたい全ての人々にとって、名作となることが期待される。


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