映像メディア利用動向
2025-02-28 15:45:22

2024年映像メディア利用動向:映画館からSVODへシフト中

2024年の映像メディア利用状況に関する新たなレポートが発表されました。株式会社フィールドワークスと映像メディア総合研究所合同会社は、全国5,000人を対象にしたネットアンケートを実施し、その結果を基に映像視聴の最新トレンドをまとめました。この調査は14年目を迎えるもので、経年変化データが充実しており、視聴者の利用実態をより深く理解できる貴重な情報源となっています。

映像メディア利用率の変化


調査によれば、2024年はコロナ禍が落ち着き、前年と比較して大きな社会的変化が見られないとのこと。しかし、注意深く見ていくと、映画館やDVD・ブルーレイレンタルの利用は減少傾向にあり、その一方でSVOD(定額制動画配信サービス)の利用は増加傾向にあることが明らかになりました。具体的には、映画館の利用率が前年から2.6ポイント減少し、DVD・ブルーレイレンタルも1.3ポイント減少しました。逆に、SVODは2ポイントの増加を見せ、特に定額制の映像配信サービスの普及が進んでいることが伺えます。

また、サブスクリプションサービスの利用率は36.7%に達し、前年から1.4ポイントの増加となっています。これに対し、DVDBルーレイレンタルやTVOD(都度課金型配信サービス)の利用は前年並みで止まっており、いわゆる“レンタル”サービス利用率は18.7%、セル(購入)サービスも17.9%と、横ばい状態です。

有料動画配信サービスの台頭


調査結果では、有料動画配信サービスの利用率が増加していることもわかりました。特に「Amazonプライム・ビデオ」は、プライム会員特典の影響もあって前年から1.1ポイント増加し、23.0%のシェアを獲得しています。この数字は他のサービスと比べても圧倒的な差をつけており、Netflixも前年に比べて1.2ポイント増の9.7%と追随しています。「U-NEXT」も0.5ポイント増加して4.4%となっており、上位3サービスの利用率がいずれも前年から上昇していることは注目です。

調査の意義と今後の展望


今回の調査は、映像コンテンツの権利者や各種視聴サービス提供者にとっての重要な指標となるでしょう。特に、視聴者の利用動向を多角的に捉えたデータは、今後の事業戦略やサービス開発に大いに貢献することが期待されます。さらに、テレビ番組の見逃し配信やスマホ、PC、テレビのデバイス利用に関する情報も含まれており、視聴者のリアルなニーズを理解する上で欠かせない内容となっています。

このように、映像メディア利用の動向は現在進行形で変化を続けています。今後も新たな技術やサービスが誕生し、視聴体験が進化していく中で、どのように視聴者が映像コンテンツを楽しむのか、その行方に注目が集まります。権利者やサービス提供者は、こうしたデータを基にさらなる利用者拡大へのアプローチを模索していく必要があるでしょう。これからの映像メディアの未来に、期待が高まります。


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