映画館で味わうバレエの魅力
9月19日(金)から、ロイヤル・バレエの新作『バレエ・トゥ・ブロードウェイ』が全国の映画館で公開されます。現代の振付界を代表するクリストファー・ウィールドンが手掛けたこの作品は、豊かな音楽性と繊細なパ・ド・ドゥで観賞者を魅了します。
ロイヤル・バレエ&オペラ in シネマ
この新作は、「英国ロイヤル・バレエ&オペラ in シネマ」という新しいシリーズの一環として公開されます。2024/25シーズンに改名されたロイヤル・オペラ・ハウスからの10作品が上映予定で、その中にはバレエとオペラが各々6作品と4作品含まれています。映画館の大スクリーンと迫力ある音響の中で、現地の公演さながらの体験を楽しむことができます。
ウィールドンの独自の世界
作品の特徴に触れるために、舞踊評論家森菜穂美氏の解説を引用します。彼女はウィールドンについて「多彩で美しい作品群によって、観客は夢のような時間の中に誘われる」と評価しています。特に彼が創り出す4つの作品が鑑賞者に与える感動は、バレエファンやミュージカルファンの両方を満足させることでしょう。
フールズ・パラダイス
最初に紹介される『フールズ・パラダイス』は、ウィールドンによるジョビー・タルボットとのコラボレーションから生まれた作品です。9人のダンサーたちが肌色のミニマルな衣装に包まれ、次々と美しいフォルムを作り出します。複雑かつクリアな動きが印象的で、「まるで生ける彫刻のよう」と森氏も称賛している通り、そのパフォーマンスは見る者を圧倒します。
トゥー・オブ・アス(ふたり)
『トゥー・オブ・アス(ふたり)』は、コロナ禍の2020年にニューヨークで初演されました。ジョニ・ミッチェルの名曲をジュリア・フォーダムの歌声で表現し、男女の人生の交差点を描いています。森氏は、彼らのダンスが持つ繊細かつ爽やかな表現力について「人生の繊細な瞬間を伝えている」と語っています。
Us(僕たち)
『Us(僕たち)』は、ウィリアム・トレヴィットとマイケル・ナンによる男性デュオのために創作された作品で、今回はロイヤル・バレエでの初演となります。ここでは、男性ダンサー同士の繊細なパートナーシップが見所です。
パリのアメリカ人
最後に、ウィールドンによる『パリのアメリカ人』が登場します。トニー賞を受賞したこのミュージカルの25分間を特別編として楽しむことが出来ます。主演のフランチェスカ・ヘイワードとセザール・コラレスによるデュエットは、往年のハリウッドミュージカルのスターたちのように生き生きとしており、見る者の心を掴みます。
まとめ
ウィールドンの独自の音楽性や物語性を伴ったデュエットを通じて、観客は4つの作品を堪能することができます。センシュアルなパ・ド・ドゥから壮大なミュージカルまで、映画館で体験できるロイヤル・バレエの魔法をぜひ楽しんでみてください。
詳細情報
上映期間: 9月19日(金)~9月25日(木)
上映場所: TOHOシネマズ 日本橋 他、全国劇場
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公式サイト:
TOHOシネマズ
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