母との20日間、家族が紡いだ愛の記録『母の旅立ち』
2025年4月30日、作家の尾崎英子さんによる新しいエッセイ『母の旅立ち』が発売されます。この書籍は、尾崎さんが母の最期の20日間を家族と共に過ごし、看取った実話を基にした感動的な物語です。乳がんの末期から脳に転移してしまった母との思い出がリアルに描かれており、読む者に深い感動を与えること間違いなしです。
著者の尾崎さんは、この20日間を「わたし、死なないから」と言い放った母との明るいドタバタ劇として記録しています。彼女がシンガポールで母の病状を初めて知ったときから、残された時間がいかに貴重であったかを実感する場面は、思わず涙を誘います。母を在宅で看取ることを決めたのは、看取りのプロである次女の強い意志の表れでもありました。
日本の多くの家庭で経験することになる「看取り」の現実。在宅医療の専門医である姉から学んだ知識は、尾崎さん自身が母の死に対する心構えを作り上げていく過程で、非常に大切な役割を果たします。「最期の瞬間には、その人自身が決めている」この言葉は、尾崎さんが多くの葛藤を乗り越える助けとなりました。
この物語には、母を含む四姉妹のそれぞれの個性と家族の団結が鮮やかに描写されています。長女は心優しく、次女は気が強く聡明、三女は行動派、そして四女の「わたし」は、ほぼ戦力外の父と共に母の旅立ちに向けて一致団結します。喧嘩したり、泣いたり、笑ったりしながら過ごした20日間は、家族の絆を再確認する大切な時間となったのです。
尾崎さんがこのエッセイを執筆する目的は、自身の体験を通じて、同じように大切な人を看取り、送ることになった方々に少しでも役に立つことでした。肉親を失うという悲しみの中でも、笑いあり涙ありの時間を過ごすことができたからこそ、彼女はその体験を他者にシェアすることを決意したのです。
著作の中には、母との別れをどのように乗り越えていったのか、また家族での心温まるエピソードが数多く綴られています。「終わりよければすべてよし」の言葉通り、愛する人との最後の時間を共に過ごすことの意味を深く考えさせられる一冊です。
尾崎英子さんの最新作『母の旅立ち』は、発売の4月30日を楽しみに待ち望む読者にとって、希望や勇気を与える作品となることでしょう。母の死という現実を乗り越えた先に見える愛の物語を、ぜひ手に取ってお読みください。感動があなたを包み込みます。