大阪・万博で魅せる! ポルトガル・アレンテージョ地方の文化と音楽

ポルトガルの魂、アレンテージョ地方の音楽が大阪へ

2025年、大阪・関西万博でポルトガルのアレンテージョ地方がその豊かな文化を披露することが決まりました。この地区はユネスコの無形文化遺産である「カンテ・アレンテジャーノ」で知られ、ポルトガル独自の音楽と伝統を体現しています。5月の3日間、ポルトガル館で行われるイベント「アレンテージョ・デイズ」では、心震わせるハーモニーが来場者の心を捉えます。

カンテ・アレンテジャーノの魅力

「カンテ・アレンテジャーノ」とは、主に男性グループによってアカペラで歌われる伝統的な合唱のことです。先導役が歌う「ポント」の声を合図に、他のメンバーがそれぞれのハーモニーを重ねることで、力強く感情豊かな効果を生み出します。この音楽はアレンテージョ地方の農村文化に根付いており、日常生活にまつわるテーマを歌にしています。2014年にはユネスコの「人類の無形文化遺産」として認定され、その意義が注目されています。

特別なパフォーマンス

イベントでは、地域の有名パフォーマンスチーム「ランチョ・デ・カンタドーレス・ダ・アウルデイア・ノヴァ・デ・サン・ベント」が出演し、情熱的な歌を披露します。そして、5月11日にはポルトガルの著名なシンガーであるアントニオ・ザンブージョが特別コンサートを行います。ザンブージョはファドやブラジルのボサノバ、さらにはアレンテージョのフォークなど、様々な音楽スタイルを融合させた独自の音楽的アプローチで知られています。

アレンテージョ地方の魅力とは

アレンテージョ地方はリスボンの南東に位置し、広大な金色の平原や中世の街並み、受賞歴のあるワインが広がっています。この地域はサステナブルで文化的な旅行先として知られ、古代からのオリーブ畑やコルクの森が広がる美しい風景が特徴です。訪れる人々は温かいおもてなしと歴史の深さを感じることができます。

アレンテージョ観光局の代表であるジョゼ・サントス氏は、「カンテ・アレンテジャーノは音楽を超え、私たちの大地やコミュニティの声だ。これを大阪で共有することは、アレンテージョの魂を世界に発信する機会です」と述べています。

アントニオ・ザンブージョの音楽的影響力

アントニオ・ザンブージョはアレンテージョの中心都市ベジャ出身で、その親しみやすさと洗練されたボーカルスタイルで幅広い観客を魅了しています。彼の音楽は伝統と現代の美学を融合させ、国際的に高く評価されています。ザンブージョはアレンテージョの文化的な大使とも言え、自らの音楽を通じて地域のアイデンティティを伝えています。

この「アレンテージョ・デイズ」という文化プログラムは、アレンテージョ観光局が主催し、アレンテージョ地方の文化価値を世界に広める目的で行われるものです。アレンテージョ地方調整・開発委員会（CCDR Alentejo）の検討のもと、広域地域戦略の一環としてこの文化イベントは実施されます。

万博という大きな舞台を通じて、アレンテージョ地方の豊かな文化や音楽を体験する機会をお見逃しなく。先進的な技術や現代的なアプローチと共に、深い伝統を持つアレンテージョの魅力を存分に楽しむことができるでしょう。