新刊『WORKSIGHT 28号』が提案する未来への「寄り合い」とは

新刊『WORKSIGHT［ワークサイト］28号山の寄り合い YORIAI ON THE HILL』の発売

2025年8月27日（水）、コクヨ株式会社が編集を手掛ける研究媒体『WORKSIGHT』の新刊『28号山の寄り合い YORIAI ON THE HILL』が、全国書店およびECサイトで登場します。この特集では、社会が抱える問題を解決する糸口として、日本の歴史や民俗に注目しています。

寄り合いを通じた学びと対話

書籍は、さまざまな国籍や専門分野を持つ参加者が集まり、栃木県さくら市で1泊2日の合宿を行った様子を記録しています。この合宿は、著名な民俗学者・宮本常一の『忘れられた日本人』から「村の寄りあい」の概念を引き継ぎ、現代における「集まり方」や「議論の仕方」を探るものでした。
参加者には、思想史学者の前田勉、文化人類学者の平野（野元）美佐、民俗学者の畑中章宏など、各分野の専門家が名を連ねています。これらの講師たちは、「読書会」「模合」「鯰絵」「干支／生年祝い」といった日本文化のテーマを深く掘り下げ、参加者同士が対話を重ねました。

多様な視点が交差する場

寄り合いの参加者には、オランダの文化プログラムの一環としてやってきたヴィンセント・スキッパーや、編集者の黒木晃、小説家の山本浩貴など多様な背景を持つ人々がいます。彼らの視点が交わることで、単なる知識の交換にとどまらず、豊かな議論が生まれました。

特別編集号の意義

今号は、大阪・関西万博に参加しているオランダが主体となり、日本各地で実施している「オランダ文化プログラム」とのコラボレーションによって特別に編集されました。歴史や民俗を基にしたディスカッションの中で、新たなコミュニケーションの形が見えてきます。この特集が、これからの社会が直面する問題に対する解決策の糸口となることを期待しています。