デンマーク流「第3の時間」とは?
日本では働き方改革が叫ばれて久しいが、効率的な働き方の実現には多くの課題が残されています。一方で、短時間労働の成功例として注目されているのが北欧のデンマークです。12月3日に発売される井上陽子著の新刊『第3の時間』では、デンマークの魅力的な働き方に迫り、人生を豊かにするための「時間術」を提案しています。
短時間労働で世界のトップレベル
デンマークでは仕事が午後4時に終わることが一般的です。これは単に早く帰るという表面的な話ではなく、効率を重視しながらも高い生活満足度を保つための文化が根付いています。この国では、GDPは日本の2倍以上でありながら、働く時間は少なく、まさに「競争力世界No.1」と言えるでしょう。
井上さんは、デンマークの労働文化を実際に体験しながら、多くの価値観に触れました。仕事のために自分を犠牲にするのではなく、自分の人生を豊かにするための時間をどう確保するかが大切だと示唆しています。
仕事と休息以外の時間
彼女の著書では、「仕事でも休息でもない時間」、すなわち“第3の時間”の重要性が語られています。このプロセスでは、自己投資や趣味、自分自身を磨くための活動が中心となり、人生の質を向上させることに焦点を当てています。
忙しいと感じる人々が多い現代、日本のビジネスシーンでは「頑張ること」が美徳とされがちですが、実際には働きすぎの弊害が危惧されています。井上さんは、デンマーク流の生活様式を学ぶことで、どのようにして余暇を生かし、より豊かな人生を送ることができるかを解く鍵が見つかると強調します。
著者の背景と経験
井上陽子さんは、日本で新聞記者として長時間労働を前提とした環境で働いた後、デンマークに移住しました。彼女は、ハードワークが自身の強みと信じていたため、移住後にはその価値観に戸惑うことも多かったと言います。しかし、その中で気づいたのは、デンマーク人が持つシンプルで合理的な生き方の魅力でした。特に「午後4時に帰る」という選択が、豊かな生活を可能にする要素であることに気づいたのです。
多くの日本人が働き方を見直す際、自身の価値観やリアルな体験に基づくこの本はきっと新しい視点を提供してくれるでしょう。
まとめ
『第3の時間』は、デンマーク流の働き方を通じて、生活の充実をどのように実現できるのかを示してくれる1冊です。短時間労働を可能にする背景や、幸福度を高める生き方について学ぶことで、これからの働き方や暮らし方に変化をもたらす糸口を見つけることができるでしょう。
詳細情報
- - 著者: 井上陽子
- - 価格: 1,760円(税込)
- - 発売日: 2023年12月3日
- - 刊行: ダイヤモンド社
- - ページ数: 296ページ
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