府中の森芸術劇場の改修と学生たちの挑戦
東京都府中市にある「府中の森芸術劇場」は、開館から30年以上の歴史を持つ文化施設であり、最近大規模改修を行うことが決定しました。この改修に際して、地域との連携を大切にしている総合学院テクノスカレッジのデザイン科の学生たちが、劇場の新しい“ブランドデザイン”の提案を行いました。
学生が提案した新しいデザイン
2023年夏、府中の森芸術劇場のリニューアルオープンを目指し、テクノスカレッジのデザイン科の学生たちは、2種類のバナーフラッグのデザインを制作しました。これらのデザインは、2025年4月に予定されているリニューアルオープンに合わせて、同施設の周辺に掲出されることが決定しました。デザインは、芸術文化の多様性や、流れるような音楽のイメージを反映しており、学生たちの創造性を表現した作品です。
特に特徴的なのは「心の響きが、ここにはある。」「このまちから 響かせる」というキャッチコピーで、これもまた学生たちのアイデアから生まれたものです。新しいバナーフラッグは、府中の森公園や京王線東府中駅と劇場をつなぐ29箇所に設置され、訪れる人々の導線に合わせて展開されます。
受賞した学生の声
デザイン科2年生の稲葉流音さん(提案時)は、「心の響きが、ここにはある。」というフレーズにより、3つの個性的なホールから発信される芸術文化の広がりを表現したいという思いを込めたそうです。その一方、同じくデザイン科の鴨下美奈実さんは「このまちから響かせる」というテーマで流麗な音楽や創造性を表現しました。さらに、最終的なデザイン案の調整を担当した三上綾乃さんも、彼女たちの作品に積極的に関わっています。
加藤講師の意義あるコメント
デザイン案の監修を行った加藤淳特別講師は、「同時代の社会に対する課題解決を学生たちと共に行きながら、具体的な提案を重ねてきました。府中の森芸術劇場のリニューアルを機に、若いクリエイターの作品が採用されたことは、大変嬉しいことであり感謝しています」と語りました。彼の指導の下、学生たちは自分のデザインが地域にどのように影響を与えるのかを考える貴重な経験を得ることができました。
テクノスカレッジの教育理念
総合学院テクノスカレッジは、1959年に設立され、エンターテインメントやクリエイター、スポーツ・教育、工学・情報を含む多様な学科を擁しています。学生たちは自身の専門分野を超え、他学科とのコラボレーションを通じて多角的に学ぶ機会を得ています。また、海外の大学との交流プログラムも充実しており、グローバルな視野を持つ人材の育成を目指しています。
このような教育環境の中で、学生は実社会とのつながりを体感し、さまざまな経験を通じて成長しています。府中の森芸術劇場のリニューアルオープンは、彼らのクリエイティビティを形にする新たな舞台といえるでしょう。これからの彼らの活躍に期待が高まります。