森本草介全作品集
2026-07-09 10:01:24

完璧な女性美を追求した森本草介の全作品集が遂に刊行

森本草介の軌跡



日本の写実画家、森本草介(もりもと・そうすけ)は、1937年に朝鮮全羅北道全州府で生を受けました。彼は1962年に東京藝術大学美術学部油画科を卒業し、その後の画業は日本の美術界に多大な影響を与え続けています。大学在学中に獲得した安宅賞を皮切りに、1963年の国画会第37回展に初出品し、以降毎年出品を重ね、1968年には国画会サントリー賞を受賞するなど、着実に実力をつけていきました。

1977年には初の個展を開催し、2001年には「森本草介展―敬虔なる写実―」が髙島屋で開催されました。この展示は、彼の作品をより多くの人に知ってもらうきっかけとなり、2015年に逝去するまで、その活動は続きました。彼のスタイルは、特に女性の美を写実的に描くことで知られ、見る者に強い印象を与えてきました。

『森本草介全作品集』刊行の意義



この度、一般財団法人東美鑑定評価機構より刊行された『森本草介全作品集』は、全867点の作品を網羅した初のカタログ・レゾネです。油彩668点、素描197点、さらにその他のグッズや版画を含め、森本草介の芸術世界を詳しく紹介しています。特に本書では、すべての作品に対して、作品名や制作年、技法、寸法、サイン、主要な展覧会歴、関連文献などの詳細なデータが伴い、作品を深く理解する手助けとなる内容となっています。

本書の中でも特筆すべきは、森本草介の作品が持つ詩的な要素を強調し、彼自身の視点で捉えた「詩魂の人森本草介の画業」という特集が設けられている点です。これにより、彼の作品が持つ意味や背景に触れることで、ただの鑑賞にとどまらず、より深い理解と感動をもたらします。

魅力的な構成と貴重な資料



『森本草介全作品集』は、288ページにわたる豪華な装丁で、A4変型の上製本。ページあたりに6点ずつの作品を掲載し、特に代表的な作品にはページを一枚まるごと使用しています。この配慮により、視覚的にも楽しむことができ、森本氏の世界に没入することが可能です。

また、資料篇には年譜や主要文献目録、作品目録が収録されており、画集や図録だけではなく、森本草介の広範にわたる業績を知るための重要な資料となっています。

求龍堂について



『森本草介全作品集』は、求龍堂から刊行されました。求龍堂は1923年に創業し、2023年に100周年を迎えた美術書出版社です。「求龍」という社名はフランス語の「CURIEUX」に由来し、芸術や知的好奇心を求め続ける姿勢を表しています。これまでも数多くの美術関連書籍を手掛け、そのあり方は多くの支持を集めています。

この貴重な『森本草介全作品集』は、芸術と日本文化のコレクションとして、今後の美術界に見逃せない一冊となることでしょう。


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