天野天街の名作「りすん」が再び舞台に蘇る
2025年8月2日と3日の2日間、兵庫県伊丹市のアイホールにて、天野天街による幻の舞台「りすん2025 edition」のリ・クリエイションツアーが上演されます。これは、2010年に初演された「りすん」が、新しい演出で再登場する特別な機会です。
「りすん」とは、芥川賞作家・諏訪哲史が手掛けた実験小説を原作とし、天野天街がその特徴を活かす形でエンゲキに仕上げた作品です。初演から13年を経ての復活となるこの舞台は、令和版「りすん」として2023年に新キャスト、新演出で上演され、観客から高い評価を得ました。
物語の舞台
物語は、骨髄癌を患い長期入院中の少女と、彼女と兄妹のように育った青年との病室での対話を描いています。「お兄ちゃん、私たちどうしたら小説の外へ出られるの?」というセリフから始まる二人の会話は、旅行の思い出や母親の話、そして奇妙な言葉遊びが交互に繰り広げられます。彼らの言葉には、物語が生まれる過程の不思議さと作為性に対する挑戦が表現されています。
このエモーショナルなストーリーは、天野天街の独特の演出スタイルで新たな命を吹き込まれ、小熊ヒデジの演出によって再び舞台に戻ってきます。
公演について
伊丹市立演劇ホールAI・HALLでの公演は、8月2日(土)の14時と18時30分、3日(日)の14時の三回予定されています。また、8月2日の18時30分の回終了後にはアフタートークが行われるため、観客との交流の場も設けられています。上演時間は約1時間50分となっており、観劇後の感想をシェアする良い機会です。
チケット情報
チケットは5月31日(土)10時からカンフェティにて発売されます。一般料金は3,800円、25歳以下は2,500円、高校生以下は1,500円と、幅広い年代の方々に楽しんでいただける価格設定です。全席自由席での販売ですが、未就学児の入場は不可となっていますのでご注意ください。
主な役者陣
出演者には、加藤玲奈さん、菅沼翔也さん(ホーボーズ)、宮璃アリさん(少年王者舘)などが名を連ねています。各々が独自のキャラクターをどのように演じるのか、期待が高まります。
まとめ
「りすん2025 edition」の再演は、ただの復活にとどまらず、新たな視点から観客への発信を試みています。天野天街の生前の仕事と、その精神を引き継いだ小熊ヒデジの演出によって、一つの名作がどのように蘇るのか、ぜひ劇場で体感してください。公式ホームページには、チケット購入方法や最新情報が掲載されているので、チェックしてみてください。