心の声を届ける！絵本『しらんぷりひめ』で感情を解放しよう

心の声を届ける！絵本『しらんぷりひめ』

子どもが心の奥に秘めた感情をスムーズに表現できるのは、なかなか難しいものです。このたび発売された絵本『しらんぷりひめ』は、そうした心の葛藤を美しいイラストと共に描き出し、子どもたちに自分の気持ちを表現する大切さを教えてくれます。

この本の主人公である小さなおひめさまは、例えばある夜に恐ろしい音で目が覚めたにもかかわらず、気持ちを「しらんぷり」して朝食を取ります。しかし、彼女の心の中には不安や疑問が渦巻いています。そんな彼女の元に、同じように自分の感情を上手に表現できない友だち達が集まってきます。彼らはそれぞれの思いを打ち明け、おひめさまに自分の気持ちを伝える大切さを教え合うのです。

この物語は、実は昔話の雰囲気をまといながらも、遊ぶおもちゃは現代のものが登場するなど、ユニークな設定が魅力的です。お子さんと一緒に、どんなおもちゃが描かれているか探してみるのも楽しみの一つです。

著者であるチェ・スッキさんは、温かいイラストを通じて、子どもたちに寄り添い、心の声を聴いてくれるような作品を描いてきました。翻訳を手掛けたオ・ヨンアさんの言葉も非常に温かく、困難に直面したときに勇気を与えてくれるようなエネルギーが詰まっています。読後には自分の気持ちを一歩外に出してみたくなる、そんな力を与えてくれるのがこの絵本の魅力です。

本書は「感情を外に出してみたら、状況が好転するかもしれない」といったメッセージも背後にあります。それは、子どもだけでなく大人にも響くものであり、家族全体で共有し、心のケンカを回避するためにも重要な教訓を提供しています。特に、日々のストレスにさらされている子どもたちの心のケアは、保護者としても忘れてはならない重要な点です。