祖父母との特別なひと夏、直美が見つけた新しい自分とは

新型コロナウイルスの影響で学校が休業に入ってから、直美は思いもよらない新たな人生の一歩を踏み出すこととなります。両親の離婚という辛い現実を抱え、彼女は大阪に住む父方の祖父母と一緒に過ごすことになりました。そんな彼女の心の葛藤や成長を描いた新刊『サインポール』が登場します。

この作品は、特に中学生以上の読者を対象にした物語で、直美とその弟が一か月間祖父母の家で過ごす様子を通じて、家族や自分自身を見つめ直す物語です。直美は家の中の新しい日常を受け入れ、祖父母との会話を通じて、父の過去や母の生き方について考える機会を得ます。

物語のあらすじ

両親の離婚後、直美は失意に沈んでいましたが、祖父母の家での生活は彼女に新しい視点を与えました。ふたりの祖父母は理容室を経営しているため、外出することは少なく、彼女は周りの環境にじっくりと向き合うことができるのです。

その中で、彼女は地元の男子中学生と出会い、彼との言葉のやり取りを通じて、自分の将来に思いを巡らせるようになります。また、祖父母からは思いがけない父親の若かりし頃のエピソードが語られ、直美は父を新たな視点で理解することができました。合間には家庭の温かみや支え合う大切さが描かれ、読者にとっても心温まる要素が満載です。

著者大谷美和子

この作品の著者は大谷美和子さん。1944年に福岡県で生まれた彼女は、児童文学において数々の受賞歴を持つ著者です。『ようこそスイング家族』で日本児童文芸家協会新人賞、また『きんいろの木』で野間児童文芸新人賞を受賞するなど、その実力は確かなものです。彼女の小説には温もりがありながらも、現代を生きる子どもたちへのメッセージが込められています。

商品詳細

新刊『サインポール』は、文研出版の「文研じゅべにーるYA」シリーズから発売されており、価格は1760円（税込）です。ISBNは978-4-580-82734-9で、全国の書店にて手に入れることができます。この本を通じて、家族との関係や自分自身の成長をテーマにした深い物語に触れてみてはいかがでしょうか。

この作品は、ただの読書体験を超えて、人生の教訓を与えてくれる一冊です。ぜひとも、直美の旅を共に感じ、彼女の成長を見守ってください。