書店員たちのおすすめ企画「一読三嘆」
最近、書店員たちが選んだ心を打つ書籍が注目を集めています。それがブックセラーズ&カンパニーの「一読三嘆」企画。これは、さまざまな書店から集まった選書の達人たちが推奨する一冊を紹介するものです。今回選ばれたのは、青崎有吾の短編集『11文字の檻』と、榊林銘の『あと十五秒で死ぬ』の2作品。これらの作品は、予想を覆す「変化球ミステリ」をテーマにしており、読者に斬新な体験を提供してくれます。
「変化球ミステリ」とは?
本企画のテーマである「変化球ミステリ頂上決戦」では、想像力をかき立てる独特のアイデアが際立ちます。青崎有吾の『11文字の檻』は、タイトル通り11文字のキーワードを解明するまで出られない閉ざされた空間を舞台にした物語です。登場人物たちは未知の答えを求めて、無限の組み合わせの中から正解を探し続けます。
一方、榊林銘の『あと十五秒で死ぬ』は、首と胴体が離れた状態でも15秒間生き残る特異な人々が訪れる島での殺人事件を描いています。緊迫感あふれるストーリー展開と、巧妙なプロットが読者を引き込みます。
書店員おすすめのコメント
両作品については、書店員の推薦コメントも寄せられています。梅田 蔦屋書店の文学コンシェルジュ、河出真美さんはこう語ります。
>「11文字のキーワードを当てないと出られない刑務所の物語、全員がそれを考える姿が素晴らしい。また、首を接合すれば生きられる特殊な島のストーリーも印象に残ります。普通じゃない面白さが詰まった普通じゃないミステリーです。」
河出さんの言葉からも、両作品の魅力が伝わってきます。これほどまでに独創的なアイデアの背後には、一体どのような想像力があるのか、興味をそそられます。
相互推薦の実現
また、この企画の面白い点として、青崎有吾が榊林銘に、榊林銘が青崎有吾に相互推薦を行ったことがあります。それぞれのコメントには、作家同士の尊敬や温かな友情が垣間見えます。
青崎有吾は『あと十五秒で死ぬ』に対して、「奇想・異能・変化球、どの言葉でも足りない知的遊戯のデザインセンスを感じます。」と絶賛。一方、榊林銘は『11文字の檻』に対し、「こんな途方もない謎に論理的な答えが待っているなんて、本当に驚きです。」と述べています。
書籍情報
これらの作品は、3月4日(火)から各書店で展開が始まっています。青崎有吾の『11文字の檻』は356ページで、価格は792円(税込)。榊林銘の『あと十五秒で死ぬ』は348ページで、814円(税込)というリリース情報も確認できます。両作品ともに、ミステリファンのみならず、多くの読者におすすめできる一冊です。
まとめ
どうぞ、「一読三嘆」の企画を通じて、青崎有吾と榊林銘の変化球ミステリの魅力を感じてほしいと思います。新たな視点でミステリーを楽しむために、是非ともこれらの作品を手に取ってみてください。あなたの理解を超えた謎と、その先に広がる不思議な世界が待っています。