山田裕貴、新刊「怪人」を通じてファンに感謝の思いを寄せる

俳優・山田裕貴が約6年間にわたる連載の集大成となる新刊「怪人」を発表しました。この作品は、彼の過去の連載『山田裕貴の怪人百面相』をもとにしており、様々な役を演じる彼の姿を平易な言葉で綴った一冊です。この新刊の発売を記念するイベントは、2025年10月19日（日）に開催され、多くのファンが詰めかけました。

「怪人」というテーマ

山田裕貴は新刊の中で、役者としての多様な生き方や、一人の人間としての本質を描き出しています。彼は「怪人」を通じて、自身が演じてきたさまざまなキャラクターの奥に潜むメッセージや意義を伝えたいと語りました。特に、俳優としての複雑な心情や、時折見せる胸の内に迫る内容が話題を集めています。

彼は連載の中で、ファンに形に残るものを届けたいという強い思いがあり、出版に至るまでの背景を明かしました。コロナ禍により、ファンにお金を使わせることは避けたいとしつつも、編集者からの熱意に応じ、心を込めた作品を形にすることに決めたと言います。彼のこの決断には、ファンへの感謝が溢れています。

新たなテーマに挑戦し続ける

山田は新刊の中で特に楽しかったテーマを挙げる際に、「着ぐるみ」「アリ」「クラゲ」といった非人間的な役どころに挑んだことに言及しました。着ぐるみを使った撮影については、彼が代々木公園で子どもたちとふれあった様子が描かれており、役者としての自らを表現する新たな方法を模索しています。また、「アリ」のテーマでは、撮影現場の空気が一変した体験を語り、創造的なプロセスの重要性を強調しました。

彼の芸術への情熱は、連載が進む中で一層深まっています。「怪人百面相」としてライフワークのように位置づけてきた彼の姿勢は、今後の作品にも繋がるものでしょう。

俳優としての心意気

約6年にわたる連載の中で、山田の心意気は変わっていないものの、周囲の反応に徐々に距離感を感じるようになったと打ち明けました。「山田くん」から「山田さん」と呼ばれるようになったことで、成長を実感しつつも寂しさを感じることもあるとのこと。彼は、自らの成長を周囲が支えてくれていると理解し、その点で感謝の気持ちを持っています。

また、最近の連続主演作についても触れ、ハードなスケジュールの中で自己のクオリティを上げることに挑んでいます。「怪人百面相」の経験から学び取ったことを今後の活動に活かす意欲をみせ、俳優としての責任感を強く感じていることがうかがえました。

ファンへの思いを込めて

最後に、山田裕貴は新刊「怪人」を手に取った方々に向けてメッセージを送る場面で、ファンへの感謝の気持ちが溢れ出しました。彼は、「この8年も何かしらの形で恩返しを非常にしたかった」と語り、どれだけ忙しくとも、ファンの存在を心に留めていると伝えました。新たな一歩を踏み出した大阪での会見は、山田裕貴の作品作りへの情熱と、ファンへの深い愛情を感じる貴重な機会となりました。