『記憶とツリーハウス』登場
2026-08-05 10:48:36

台湾文学の新たな金字塔『記憶とツリーハウス』がついに登場!

【台湾文学の新星『記憶とツリーハウス』】

著者の何致和による新作『記憶とツリーハウス』が2026年8月5日に発売される。本作は、国際ブッカー賞や日本翻訳大賞を受賞した作品の翻訳者である三浦裕子による日本語版で、台北を舞台にした深い内容が話題を呼んでいる。

物語は、少年たちが自由を求めて街を出たところから始まる。主人公の「僕」は現在30代半ばで、生活条件は恵まれているものの、どこか心にひっかかるものを感じている。特に、3歳の時に神棚の前で叱責された記憶は、彼の原点を象徴している。この記憶が果たして本物なのか、それとも脳内で捏造された幻想なのか葛藤しながら、過去の出来事を掘り起こす物語が展開される。

舞台となるのは、台湾の夜市や花街が広がる猥雑な下町。「僕」と彼の友人、翊亞(イーヤー)、阿煌(アーホァン)は、子供の頃にメイングローブの木にツリーハウスを作り、禁じられた街の境界線を眺めて自由を夢見た少年時代を共有する。彼が過去を回想する中で、友情や喪失の感情が色濃く表れるが、物語は決して暗くはない。

本作は、記憶の過酷な解読過程を描きつつも、ユーモアやエンターテイメント性も織り交ぜている。登場人物たちのユーモア溢れる会話や、今からひと昔前の台湾の活気が読者の心に浮かび上がり、まるで映画のような情景が頭に広がるのだ。

著者の何致和は、国立台北芸術大学で副教授を務め、過去には多くの文学賞を受賞している。彼の作品は、現代台湾文学の新たな波を感じさせ、日本読者にも強いインパクトを与えるものとなる。

翻訳者である三浦裕子も、台湾・香港の文学に特化した訳者として期待されており、彼女の翻訳は原作の魅力を日本語でも存分に感じられるように工夫されている。彼女の手によって、台湾文学の新しい魅力に触れる絶好の機会が訪れるだろう。

さらに、本書の刊行を記念して、著者・何致和と翻訳者・三浦裕子によるイベントも開催される予定だ。9月4日には、代田の本屋B&Bで「記憶は街に宿る」をテーマにしたトークイベントが予定されており、9月5日には、台湾文化センターで「まだ見ぬ台北を歩く」と題したセッションも行われる。来場者は、何致和の直接の言葉や発想に触れるチャンスを得ることができる。

この『記憶とツリーハウス』は、単なるノスタルジーに終わらず、読者が自身の記憶をも見つめ直すきっかけとなる。ぜひ書店で手に取って、その魅力を味わってほしい。

【書籍情報】
『記憶とツリーハウス』
著:何致和 / 訳:三浦裕子
定価:2,530円(税込)
四六判392ページ
2026年8月5日発売
ISBN:978-4-09-356752-7
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