奈良県が未来の演奏家を育成する新たな試み
奈良県は、音楽を通じて未来の演奏家を育成するための特別なプログラムを始動しました。それが「未来の演奏家育成事業」であり、Japan National Orchestra(以下、JNO)との連携のもと、子どもたちに音楽を楽しむ特別な体験を提供することを目的としています。もともと奈良県とJNOは、2022年に「文化活動の振興に関する連携協定」を結び、この事業の実現に向けて取り組んできました。
パートナーシップ制度の導入
この度導入された「パートナーシップ制度」は、奈良県内の学校の部活動や公立文化ホールを対象としています。具体的には、部活動でプロの演奏家から指導を受けたり、保育園や小学校等で音楽会を開催することによって、子どもたちの音楽に対するモチベーションを高めようという狙いです。現在では、すでに12の部活動と4つの文化ホールから申請を受けており、部活動では引き続き参加者を募集中です。
音楽を通じた特別な体験
「未来の演奏家育成事業」の特徴は、参加する子どもたちに「鹿の数よりも多く楽器を背負ってほしい」というテーマを掲げていることです。これからの音楽家や演奏者の育成を目指し、部活動や演奏会を通じて音楽的な交流を図っています。また、会場ではプロの演奏家が生の演奏を行い、観客には質問コーナーを設けるなど、インタラクティブな体験を提供します。
Japan National Orchestraの歴史
JNOは、2018年にピアニスト反田恭平のプロデュースにより、彼の仲間たちとともに始まった音楽団体です。もしもJNOの活動に興味があるなら、驚きの歴史を持つ彼らの演奏を一度体験してみる価値があります。2019年に管楽器を追加した「MLMナショナル管弦楽団」として再編成し、東京・サントリーホールで開催された公演は、なんと2000席を完売しました。2021年からは、日本国内外で活躍する演奏者たちとともに「Japan National Orchestra」として新たなスタートを切りました。
夏休み特別企画「CONCERT for KIDS」
2023年の夏休みには、特別企画として「CONCERT for KIDS」が行われます。これは、県内の3か所の公立文化ホールで開催され、0歳から18歳までの子どもとその家族を対象としています。普段はなかなか触れることのない本格的なクラシック音楽を、身近に感じることができるこのコンサートは、リラックスした雰囲気で進行され、参加者が自由に質問できるコーナーも設けられています。
開催スケジュール
日時:7月25日(金)14:00~15:00(開場13:30)
定員:先着390名
出演者:宇野由樹子(バイオリン)、大崎由貴(ピアノ)
問合せ:川西町社会教育課 0745-44-2214
日時:8月6日(水)16:00~17:00(開場15:30)
定員:先着400名
出演者:有田朋央(ヴィオラ)、他
問合せ:橿原市生涯学習課 0744-29-1400
日時:8月20日(水)14:00~15:00(開場13:30)
定員:先着200名
出演者:香月麗(チェロ)、他
問合せ:大和高田市文化振興課 0745-53-8200
音楽に触れ合うことで、子どもたちが新鮮な体験を得られるこの機会をぜひご利用ください。音楽の素晴らしさを体感し、未来の演奏家としての第一歩を踏み出すチャンスです。