フローレンス・パリー・ハイドの新作が登場!
新たに刊行される『ツリーホーン、どんどん小さくなる』は、イギリスの著名な児童文学作家フローレンス・パリー・ハイドによる一冊です。この本は、独特な魅力を持つエドワード・ゴーリーのイラストが30点も収録されており、まるで宝物のような作品になっています。2024年1月30日に東京創元社から刊行されるこの物語は、子どもから大人まで楽しむことができる不条理で可愛らしい内容です。
物語のあらすじ
物語は、主人公の男の子が自分の体が少しずつ小さくなっていくことに気づくところから始まります。彼は縮んでいるにもかかわらず、周りの人々はその変化に全く気付いていません。不思議なことに、彼の周囲にはお父さんやお母さん、学校の先生までもが「それはただの成長過程だ」とか「そんな病気はない」と言い放つのです。この男の子は、どこまで小さくなってしまうのか、不安でいっぱいです。
このようなシュールでユーモラスな展開は、子どもたちの好奇心を焼き立てると同時に、大人でも思わずほっこりするような愛らしい世界観が描かれています。
魅力的なイラスト
エドワード・ゴーリーのイラストは、この物語のもうひとつの大きな魅力です。彼の独自のスタイルで描かれたキャラクターは、一見シニカルでありながらも、不条理でどこか懐かしさを感じさせます。彼の描くモノクロの線画は、物語の雰囲気と見事に調和しており、ページをめくるごとに視覚的な楽しみを与えてくれます。
著者プロフィール
フローレンス・パリー・ハイドは1919年にアメリカで生まれ、児童書やミステリ、詩集など多岐にわたるジャンルで作品を残しました。彼女の作品は、常に若い読者の好奇心を刺激するもので、特に『ヒヤシンスひめそらにうかんだおんなのこのあっとおどろくおはなし』や『Scaryもしこんなことになっちゃったら』など、数多くの翻訳作品が日本で親しまれています。
一方、エドワード・ゴーリーは、1925年生まれのアメリカの画家で、特に彼のシニカルで不条理な世界観は多くのファンを魅了し続けています。日本でも『ギャシュリークラムのちびっ子たちまたは遠出のあとで』や『不幸な子供』などの著作が翻訳され、多くの人々に愛されています。
結び
『ツリーホーン、どんどん小さくなる』は、ただの子供向けの絵本に留まらない、幅広い層の読者に楽しんでもらえる作品です。日本でも多くのファンを持つ二人の才能が重なり、新たな物語が誕生したことを嬉しく思います。この機会にぜひ、読者の皆さんも手に取って、その不条理で可愛い世界観に触れてみてはいかがでしょうか。