向田邦子賞最年少受賞者・兵藤るり初小説『カレンダーのない家』が発売
2025年10月22日、兵藤るりによる初めての小説『カレンダーのない家』が株式会社サンマーク出版から刊行されます。彼女は、最近、歴史的な快挙として知られる向田邦子賞を最年少で受賞した脚本家であり、その独自の視点と豊かな表現力が注目されています。この小説は、彼女の新たな挑戦であり、読み手に深い感動を与える物語となっています。
小説のあらすじ
『カレンダーのない家』では、主人公が幼いころから苦手だった母の死をネットニュースで知るところから物語が始まります。彼女は母の葬儀で、16年ぶりに妹と再会します。この姉妹は、正反対のキャラクターながら、母の遺品から手紙と「カレンダー」を見つけます。手紙には、姉妹を家族としてちゃんと受け入れることができなかった後悔と、母が月1日記していた家族に関する予定を一緒に果たしてほしいという願いが綴られていました。
この姉妹は、長い間の距離を乗り越え、母の思いと向き合いながら、新たな絆を築いていく姿が描かれています。タイトルにもある「カレンダーのない家」という言葉には、母からの教えが込められており、未来を考えることをせずに、「今この瞬間を生きる」ことの重要性を教えられてきた彼女たちが、このカレンダーを通してどのように再生していくのか、心が温まる物語に仕上がっています。
受賞歴と評価
兵藤るりは、オリジナル脚本を担当した朝日放送テレビの連続ドラマ『マイダイアリー』で、第43回向田邦子賞を受賞しました。このドラマでは、選考委員から高い評価を受け、「日記を書くような自然な文体」が印象深いとのコメントが寄せられました。また、彼女の描く日常生活は、実際の人々の心に重なるような急所を突き、自身のエピソードと紐付ける力があります。これは今回の小説でも存分に発揮されており、感動的なストーリーが生まれました。
書店員からの推薦の声
多くの書店員や著名人たちもこの作品に触れ、感想を寄せています。坂元裕二さんは、「人生のご褒美として、嫌いだった人と仲良くなることは素晴らしい」そして、「過去に対峙する姉妹の姿には、灰色の靄が溶けていくような温かみがある」と評価しました。紀伊國屋書店福岡本店の宗岡敦子さんは、「読後、心が温まる余韻が残る」と感動を語り、家族という存在について深く考えさせられる作品であることを強調しました。
まとめ
初の著作でありながら、兵藤るりの圧倒的な表現力と深いテーマ性が色濃く反映された『カレンダーのない家』は、家族の絆や過去との向き合い方を問う感動的な物語となっています。ぜひ、手に取って彼女の素晴らしい作品に触れてみてください。
また、サンマーク出版では公式LINEの友だち登録を通じて、本作の第1章を無料で読むことができます。興味のある方はぜひチェックを!
書誌情報
- - 書名: 『カレンダーのない家』
- - 著者: 兵藤るり
- - 発行: サンマーク出版
- - 発売日: 2025年10月22日
- - 判型: 四六判並製/288ページ
- - 定価: 1,760円(税込)
- - ISBN: 978-4-7631-4255-9
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