マイナビ出版がドイツ市場に挑む
株式会社マイナビ出版は、今まさに新たな一歩を踏み出しました。ドイツを皮切りに、その出版物を海外市場に流通させる取り組みを始めたのです。この戦略的な動きは、自社のコンテンツを自らの手で広める新しいビジョンに基づいています。
海外向けサイトの開設
マイナビ出版はこの新たな挑戦の準備として、海外向けのウェブサイトを立ち上げ、情報を随時充実させていく方針です。この取り組みにより、より多くの読者に自社の書籍やコンテンツを届けることが可能になります。これまでの海外展開は、現地の出版社との版権契約に依存していましたが、その制約を乗り越える画期的な試みが進行中です。
ドイツ市場の魅力
ドイツはヨーロッパ最大の出版市場を誇り、日本文化に対する関心も高い国です。この地を選んだ背景には、日本関連のイベントが頻繁に開催されることも大きく影響しています。特に、2025年に開催予定の「DoKomi(ドイツコミックマーケット)」では、マイナビ出版がブースを出展し、同社の強みであるイラスト関連書籍を販売する計画です。このイベントでは、約20万人の来場者が予想され、多様な企業やクリエイターが参加します。
第一弾の出版ラインナップ
まずは以下の二冊が海外向けでの第一弾として販売されます。
1.
Manga besser zeichnen Figuren & Kompositionen (底本:イラスト解体新書)
- 著者:ダテナオト、弐藤潔
- 販売価格:税込み27€
- 言語:ドイツ語
2.
The Best of Everything! Master The MANGA Drawing Techniques (底本:いいトコどり!人物パーツの描き方)
- 著者:KawaiiSensei
- 販売価格:税込み22€
- 言語:英語
また、ドイツで流通予定のその他のイラスト作品集も充実していきます。
DoKomiとの共同コンテスト
さらに、マイナビ出版はDoKomiと協力し、イラスト及びマンガコンテンツの投稿コンテストも開催しました。このコンテストでは、Nicole Wisniewski氏のイラストが最優秀賞に選ばれ、今後日本にてその作品集が電子出版される予定です。世界中のクリエイターの素晴らしい作品を日本へ紹介するこの挑戦は、両国間の文化交流を一層深めることを目的としています。
経営推進部の見解
マイナビ出版の経営推進部部長、小山氏は「日本の出版物のクオリティは世界に通用する」と自信を見せています。彼は、長い間の出版不況に苦しむ中でも、その出版物の質を誇りに思い、ドイツ市場への自社コンテンツの流通を可能にしたことに喜びを感じているとのこと。
今後の展望
マイナビ出版は、日本の文化やコンテンツを海外の読者により多く届けることを目指しています。また、日本の素晴らしい出版物をドイツ市場に供給するために、志を同じくする人々と共に大きなムーブメントを育てていきたいと述べています。今後のマイナビ出版の海外展開にご期待ください。
この新たな挑戦により、マイナビ出版は単なる出版業者から、世界へ日本文化を広める架け橋としての役割を果たしていくことでしょう。