新絵本『キュー』発売
2025-05-13 10:30:32

オランウータンの危機を伝える絵本『キューのふるさとはボルネオの森』が登場

絵本『キューのふるさとはボルネオの森』の発売について



2025年5月12日、株式会社偕成社から新しい写真絵本『キューのふるさとはボルネオの森』が発売されます。この作品は、オランウータンの「キュー」を中心に、彼の故郷であるボルネオの森の現状や、環境保全の重要性を訴える内容になっています。

キューは、日本の動物園にいるオランウータンの中で唯一、野生で生まれたオスの一頭です。彼は、55年前に横浜港に上陸し、それ以来日本で暮らしていますが、恐らくボルネオで密猟された末の出来事です。

この絵本の著者である黒鳥英俊さんは、長年にわたり動物園の飼育係としてオランウータンに携わり、その後ボルネオで環境保全活動を続けています。彼は、ボルネオ島の熱帯雨林が急激に減少している現状に警鐘を鳴らしています。特に、アブラヤシ農園が熱帯雨林を圧迫し、多くの生物が絶滅の危機に瀕していることを取り上げています。

『キューのふるさとはボルネオの森』では、黒鳥氏の貴重な体験や、ボルネオでの環境危機を描くことを目的としています。また、同じNPOに所属する写真家の横塚眞己人さんが提供する美しい写真も特徴です。

この絵本を通じて、読者はオランウータンだけでなく、地球環境についても考えさせられるでしょう。

知ることの大切さ



本書では、日常生活で触れる可能性のあるパーム油の使われ方についても言及されており、この油がどこに多く使用されているかを知ることが重要です。マーガリンやカップ麺、さらには化粧品など、私たちの身近に存在し、何気なく消費しているものとも関連があります。

また、特にマスコミや広告が伝えきれない生態系の大切さや環境保全の重要性を、ストーリー形式で伝えています。読者は、キューの物語を通じて、環境に対する意識を高め、大切なメッセージに共鳴することでしょう。

今後のイベント



さらに、2025年の6月から8月にかけて、著者の黒鳥英俊さんや写真家の横塚眞己人さんが都内の動物園などで行うトークイベントや講演会も予定されています。これを機会に、オランウータンと彼らの生息地を守るための取り組みについて、より深く学ぶことができそうです。

毎年、8月19日は「国際オランウータンデー」として、彼らを守るための意義を訴える日とされています。今後とも、オランウータンの危機を知り、環境保全の重要性を考えるきっかけとして多くの人に手に取ってもらいたい一冊です。

著者と写真家の紹介



  • - 黒鳥英俊(著者): 1952年生まれ、上野動物園や多摩動物公園での勤務を経て、ボルネオでの環境保全活動に従事。多様な著書で動物保護や教育に貢献。
  • - 横塚眞己人(写真・構成): 1957年生まれ、幅広い環境問題に取り組み、子供向け絵本の制作も行う写真家。

これからの時代、私たち一人ひとりが環境について意識し、行動することが求められています。ぜひ『キューのふるさとはボルネオの森』を手に取って、オランウータンやボルネオの森の現状を理解する一歩を踏み出してみてください。


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