日本SF界の新しい才能、理山貞二がデビュー
2023年8月20日、日本SF界に新たな風が吹き込まれます。注目の新人作家、理山貞二(りやま・ていじ)さんが
東京創元社 からデビュー短編集『すべての夢、果てる地で』を刊行します。この作品は、現代SFの新しい可能性を示す野心作です。
作品概要
理山貞二によるこの短編集は、全六篇から成り、各話共に日本SFの魅力を発揮しています。表題作である「すべての夢 I 果てる地で」では、記憶を失った少年Kが、霧の形を持つ図書館の遣いたちに導かれ、「世界の中心」を巡る現代の冒険が繰り広げられます。作品には、グレッグ・イーガンを思わせる緊張感あふれるサスペンスが満載で、受賞歴のある短編も含まれます。
各作品の魅力
1.
「折り紙衛星の伝説」
金星周回軌道に浮かぶプラットフォームでの工芸品の制作過程を背景に、幼い頃の自作の紙飛行機の思い出が交錯します。読者を惹き込むその叙述は、理山の手腕を印象付けます。
2.
「四元数しげんすうの悪魔」
アイルランドの異端者たちが引き起こした事件。複素数を超えた存在が日本海に迫ってくるというスリル満点の設定に、ページをめくる手が止まらなくなります。
3.
「ディセロス」
未来を見せる黒い立方体の奪い合いを宇宙施設を舞台に描いたこの作品は、物語全体に高い緊張感を持っています。限られた空間での密室状態が生む心理戦は必見です。
4.
「キャプテン・セニョール・ビッグマウス」
地球を舞台にした文化財を狙った冒険は、星間警察の捜査を中心に展開し、観客を手に汗握らせます。
5.
「黒い星の伝説」
木星の衛星カリストに新たに移住する子どもたちとの交流を通じ、機械の体を持つ教師が語る御伽噺は、感動的かつ思想的な深さを持っています。
この短編集の装幀は、岩郷重力とS.KWによるもの。非常に印象的なビジュアルが作品の内容をより引き立てています。
読者の反響
刊行に先駆けて本作を一足先に体験した読者モニターからは、熱い感想が寄せられています。彼らは口を揃えて、「今年を代表する本格SFの一冊」と絶賛しています。この作品が、日本のSF界にどのような影響を与えるのか、期待が高まります。
書誌情報
本書は、246ページのボリュームがあり、定価は2,200円(税込)。ISBNは978-4-488-02111-5です。発行は東京創元社で、発売日は2023年8月20日です。
著者プロフィール
理山貞二は1964年に大阪に生まれ、 大阪大学基礎工学部を卒業しました。2012年には「〈すべての夢│果てる地で〉」で創元SF短編賞を受賞し、その後も数々の短編を発表しています。初の短編集にあたる本作により、彼の作品世界が一層広がることでしょう。
是非、理山貞二のデビュー作『すべての夢、果てる地で』にご注目ください。日本SF界の未来を担う才能に出会える貴重な一冊です。