ビジネスに革命を!『ファイナンス学者の思考法』
ビジネス環境が急速に変化する今日、働く人々に求められるスキルや姿勢も進化しています。ダイヤモンド社から2025年2月19日に出版される宮川壽夫氏の著書『ファイナンス学者の思考法』は、そんな時代で必要不可欠な思考方法を提供する一冊です。
導入における問題意識
現代の企業とその従業員は、環境問題や人権問題など様々な外圧にさらされています。例えば、カーボンニュートラルの取り組みや、女性の管理職割合、育児休暇の取得率など、さまざまな課題が株主やメディアを通じて突きつけられることはまさに日常茶飯事です。このような状況において、多くの組織は「他の企業がやっているから」といった理由で、無難に周りに流される行動を選ぶことが多くなっています。
こうした姿勢について、果たして満足できるのか、という問いかけが本書の出発点です。
傍観者からの脱却
本書では、流されるままの仕事をすることに疑問を持つ人々に向けて、自分の意思で物事を進める重要性を説いています。その中で強調されるのが、「セールを張る」と「オールを握る」という二つの発想です。
セールを張るとは
「セールを張る」は、周囲の動きを敏感に察知し、その中で選択肢を見つけて行動することを指します。この概念は、周りに合わせる「作業」をイメージさせる一方、常に周囲の変化に追従せざるを得ない状況を生み出しかねません。
オールを握るとは
これに対し、「オールを握る」は自らの行動を主体的に選択し、決定する「探究」の姿勢を象徴します。どちらの発想も重要ですが、多くの人々が「セール」に偏ってしまうことが、真の成果を追及できない一因であることを、著者は強調します。
宮川壽夫氏の経歴
著者である宮川壽夫氏は、証券会社で営業や投資銀行の実務に従事した後、外資系コンサルティング業務を経て大学教授として活躍しています。その豊富な経験を基に、彼は「オールを握る」生き方について深く掘り下げ、必要不可欠な「科学的思考プロセス」を解説しています。特に、世界中の多様な論文やデータから導き出された思考法は、学問的な視点だけでなく実践的な洞察でもあり、多くのビジネスパーソンにとって具体的な指針となることでしょう。
書籍の内容
本書はプロローグから始まり、全7話にわたって「セール」と「オール」の違いや、それぞれの発想がどのように成果に結びつくかを探求しています。たとえば、
- - 第1話: セールを張る世界からオールを握る世界への移行
- - 第2話: オールを握ることの始まり
- - 第3話: セールの衝動とオールの冷静さ
- - 第4話: 常にオールを握るための思考の型
- - 第5話: セールによる誤解に気をつける
- - 第6話: 疑問を持つことの重要性
- - 第7話: オールを握った先に得られるもの
読者はこの構成を通じて、なぜ自らの意思で仕事を進めることが重要かを再認識し、自らのキャリアにどう繋げられるかを考える機会を得ることでしょう。
必見の一冊
『ファイナンス学者の思考法』は、他人に流されず、自分の判断で進んでいくことを望むすべてのビジネスパーソンにとって必読の書です。自分自身のビジネス人生を掴み取りたいと考えるすべての方に、心からおすすめいたします。