ゴッホを世界に広めた女性の物語
フィンセント・ファン・ゴッホの義妹、ヨー・ボンゲルの物語がついに書籍として登場します。
著者はハンス・ライテン、書名は『ヨー・ファン・ゴッホ=ボンゲル画家ゴッホを世界に広めた女性』です。この本は、彼女がどのようにして義理の弟ゴッホの作品を世に広めたのか、彼女自身の人生も交えながら描かれています。
ヨーは、弟テオの妻であり、ゴッホが亡くなった後、膨大な作品を受け取り、その普及に人生を捧げました。特に、美術市場が男性優位だった時代に、展覧会の開催や戦略的販売を通じてゴッホの作品を広め、非常に重要な役割を果たしました。
彼女の尽力によって、ゴッホは「同世代でもっとも優れた芸術家の一人」として名を馳せることができたのです。
書籍の内容について
本書には日記や家族の手紙、約130点に及ぶ貴重な図版が収められています。
それにより、ヨーの生涯をより深く理解することができます。
また、彼女はオランダ社会民主労働党の一員として政治活動にも参加するなど、単なる芸術支援にとどまらない多才さを持っていました。
本書の目次を見てみると、ヨーの少女時代から始まり、中産階級の家庭での生活、高等市民学校での学び、そしてゴッホ家族とともに過ごした年月が詳細に語られています。特に彼女の再婚後の新たな生活や、作品の普及に向けた集中的な活動についても触れています。
展覧会のお知らせ
新刊の発表に併せて、ファン・ゴッホ家が受け継いできたファミリー・コレクションを特集した展覧会も開催されます。
「ゴッホ展家族がつないだ画家の夢」は、大阪を皮切りに東京、愛知で行われます。
ここではゴッホの作品30点以上に加え、初公開の貴重な手紙も展示される予定です。
この展覧会は、初期から晩年にかけてのゴッホの画業を振り返る貴重な機会となることでしょう。
新刊『ヨー・ファン・ゴッホ=ボンゲル画家ゴッホを世界に広めた女性』は、来る6月27日に発売予定。事前予約も受け付けているので、ぜひ注目してみてください。
この本を通じて、ヨー・ボンゲルの知られざる人生と彼女の功績を再認識する良い機会になるはずです。